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【アナリスト水田雅展の銘柄分析】アドアーズは8月既存店好調、株価一段高の可能性
アミューズメント事業や不動産事業のアドアーズ <4712> (JQS)の株価は、短期調整が一巡して切り返しの動きを強めている。9月12日発表の8月既存店がプラスとなったことも刺激材料となり、カジノ関連のテーマ性や収益改善基調を評価して一段高の可能性があるだろう。
アミューズメント施設運営事業、商業施設の設計・施工事業、不動産事業を展開し、筆頭株主のJトラスト <8508> との連携を強化して収益改善を進めている。13年2月には、Jトラストの子会社で戸建て住宅分譲のキーノート、アミューズメント機器用景品企画・販売のブレイクを子会社化し、Jトラストグループ内で建築・不動産事業とアミューズメント事業の中核を担う位置付けとなった。
また7月には、ゲオが運営する店舗でのカプセル自動販売機設置・運営受託契約を解消し、設置した自動販売機本体と景品をゲオに売却する基本合意書を締結している。受託解消による事業収益への影響は軽微であり、経営資源集中と事業整理の観点から、他顧客への設置・運営受託も解消を進めるようだ。
■今3月期は15.0%増収、営業利益2.6倍
今期(14年3月期)の連結業績見通しは、売上高が前期比15.0%増の230億円、営業利益が同2.6倍の11億円、経常利益が同2.7倍の10億円、純利益が同3.6倍の6億円としている。前期実施した希望退職や不採算店舗閉鎖の効果でアミューズメント施設運営事業の収益が大幅改善し、キーノートとブレイクの連結も寄与する。通期見通しに対する第1四半期(4月~6月)の進捗率は、売上高が23.6%、営業利益が25.6%、経常利益が26.2%、純利益が46.2%と順調な水準である。
9月12日に発表した月次売上動向を見ると、13年8月度のアミューズメント施設既存店売上高(前年比、速報値)は103.1%となり、1年11カ月ぶり(前年に東日本大震災が発生した12年3月を除く)のプラスに転じた。新貸し出し単価施策の浸透などで主力のメダルジャンルが好調だった。
株価の動きを見ると、8月5日の年初来高値285円、8月19日の戻り高値274円後に上げ一服の形となり、8月28日に200円まで調整する場面があった。しかし足元では9月11日に258円、9月12日に253円まで上伸する場面があり、短期調整が一巡して切り返す動きを強めている。水準を切り上げる展開が続いているようだ。
9月12日の終値244円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS4円30銭で算出)は57倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間2円で算出)は0.8%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS72円98銭)は3.3倍近辺である。
日足チャートで見ると、一旦割り込んだ25日移動平均線を回復した。また週足チャートで見ると、13週移動平均線近辺から反発してサポートラインを確認した形だろう。8月5日の年初来高値285円は射程圏であり、カジノ関連のテーマ性や収益改善を評価して一段高の可能性があるだろう。(アナリスト水田雅展の銘柄分析)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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