12日の米国市場ダイジェスト:ダウは25ドル安、量的緩和縮小やシリア情勢に警戒感

2013年9月13日 07:30

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記事提供元:フィスコ


*07:31JST 12日の米国市場ダイジェスト:ダウは25ドル安、量的緩和縮小やシリア情勢に警戒感

■NY株式:ダウは25ドル安、量的緩和縮小やシリア情勢に警戒感

NYダウ       ナスダック
終値 :15300.64  終値 :3715.97
前日比:-25.96   前日比:-9.04
始値 :15327.14  始値 :3724.53
高値 :15345.32  高値 :3731.84
安値 :15283.26  安値 :3713.08

12日の米国株式相場は下落。ダウ平均は25.96ドル安の15300.64、ナスダックは9.04ポイント安の3715.97で取引を終了した。週間新規失業保険申請数が予想よりも少なかったことで、量的緩和縮小への警戒感が高まった。また、シリア情勢の進展を見極めたいとの思惑や、昨日まで大型株で構成されるS&P500指数が7営業日続伸となり、高値警戒感が広がっていたこともあり、終日上値の重い展開となった。セクター別では、電気通信サービスや食品・生活必需品小売が上昇する一方、運輸や素材が下落した。

ヨガ用品・アパレルのルルレモン・アスレティカ(LULU)は、予想を下回る決算と慎重な業績見通しを示したことで下落。紳士服のメンズ・ウェアハウス(MW)も冴えない決算を発表して急落となった。一方で、メディア・エンターテイメントのウォルト・ディズニー(DIS)は、最大80億ドルの自社株買いを発表して上昇。ドラッグストアのウォルグリーン(WAG)はゴールドマン・サックスの投資判断引き上げで堅調推移となった。PCメーカーのデル(DELL)は、創業者のマイケル・デル氏と投資ファンドによる非公開化(MBO)が株主総会で承認され、株価は買付額13.88ドルをやや下回る水準で小動きとなった。

来週、FOMC(連邦公開市場委員会)が控えていることもあり、週末にかけては一旦手仕舞う動きが広がりそうだ。

(Horiko Capital Management LLC)

■NY為替:ドル・円は99円30銭、米国政府機関閉鎖懸念などでドル売り優勢

ドル・円は99円72銭まで上昇後、99円00銭まで反落し99円30銭で引けた。米国の週次新規失業保険申請件数が予想外に2006年の水準まで減少したことが好感されてドル買いがいったん強まったが、労働省の声明「改善は一部の州のシステム改善が要因、数週間後に修正」を嫌ったドルの売り戻しや米国政府機関閉鎖懸念を受けたドル売りに拍車がかかった。また、地政学的リスクを受けた円買いも優勢となった。

ユーロ・ドルは、1.3258ドルまで下落後、1.3325ドルへ反発し1.3300ドルで引けた。欧米金利差の拡大に連れた買いが継続。ユーロ・円は、株式相場動向に連動し132円26銭から131円73銭へ下落した。ポンド・ドルは、1.5776ドルへ下落後、1.5840ドルへ反発。ドル・スイスは、0.9335フランへ上昇後、0.9272フランへ反落した。

■NY原油:続伸で108.6ドル、地政学的リスクへの懸念が再燃

NY原油は続伸(NYMEX原油10月限終値:108.6 ↑1.04)。10日の下落分を取り消すと午後には109.16ドルまで上昇した。シリアに関する米国とロシア協議を受けて、地政学的リスクへの懸念が再燃。供給不安が強まった。

国際エネルギー機関(IEA)はサウジアラビアに関して、8月の原油生産日量が32年来の高水準になっていたことを指摘している。「有事の際に備えている」とも捉えられるが、すくなくとも戦略備蓄放出に関した噂・報道の類は現在までで限定的となっている。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  14.48ドル -0.17ドル(-1.16%)
モルガン・スタンレー(MS) 28.02ドル -0.23ドル(-0.81%)
ゴールドマン・サックス(GS)163.35ドル -1.71ドル(-1.04%)
インテル(INTC)    22.63ドル -0.18ドル(-0.79%)
アップル(AAPL)      472.69ドル +4.98ドル(+1.06%)
グーグル(GOOG)      893.06ドル -3.13ドル(-0.35%)
フェイスブック(FB) 44.75ドル -0.29ドル(-0.64%)
キャタピラー(CAT)     86.84ドル -0.29ドル(-0.33%)
アルコア(AA)        8.16ドル -0.03ドル(-0.37%)
ウォルマート(WMT)     73.91ドル -0.14ドル(-0.19%)《KO》

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