後場に注目すべき3つのポイント~五輪中心に値動きの軽いテーマ銘柄に注目へ

2013年9月12日 12:18

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記事提供元:フィスコ


*12:18JST 後場に注目すべき3つのポイント~五輪中心に値動きの軽いテーマ銘柄に注目へ

12日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・五輪開催を手掛かりとした材料系銘柄への物色意欲は強い
・ドル・円は99円51銭付近、東京株式市場の弱含みに連れ安推移
・ヒトコム<3654>など五輪を手掛かりにした物色は継続、関連銘柄での循環物色に

■五輪開催を手掛かりとした材料系銘柄への物色意欲は強い

日経平均は小幅に反落。42.15円安の14382.92円(出来高概算13億4000万株)で前場の取引を終えた。小安く始まった日経平均は、その後14455.37円とプラスに転じる局面をみせた。しかし、円相場がやや円高に振れていたほか、明日には先物とオプションの清算日が重なるメジャーSQを控えているため、こう着感の強い相場展開となっている。ただ、五輪関連への物色は活発であり、材料系の建設株などが大きく反発をみせている。

東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1000を超えており、全体の6割近くを占めている。規模別指数では、大型、中型、小型株指数ともにマイナス圏での推移。セクターでは、鉱業、海運、石油石炭、空運、倉庫運輸などがしっかり。半面、証券、ゴム製品、輸送用機器、医薬品、精密機器などが冴えない。

日経平均は小安く推移しているが、ボリンジャーバンドでは+2σレベルで直近の急ピッチの上昇に対する過熱を冷ます格好であり、想定内の一服であろう。また、メジャーSQを明日に控えていることもあり、大きな振れは考えづらいところでもある。オプション権利行使価格の14375円と14500円のレンジ内での推移が続くとみておきたい。

一方、材料系の銘柄への物色は活発である。SNS関連などは息切れ感もあるが、東京五輪開催を手掛かりとした建設関連の材料系銘柄への物色意欲は強い。資金の回転は速そうだが、現時点では回転が利いており、良好な需給状況のなか、循環的な物色が続きそうである。

昨日活況だったカジノ関連は、本日は一服しているが、カジノ構想への思惑が根強い中では押し目を狙いたい。また、JR東海<9022>社長は2027年のリニア開業の前倒し要望については、基本的に無理との見解を示した。当然とはいえ、シールド工法など掘削を手掛ける企業にはリニア関連として2020年東京五輪に間に合わせるための期待感が高まりそうである。

■ドル・円は99円51銭付近、東京株式市場の弱含みに連れ安推移

ドル・円は99円51銭付近で推移。ここまでのドル・円は、99円99銭から99円39銭まで軟調推移。ドル・円は、米国10年債利回りの低下、東京株式市場が弱含みに推移していることで連れ安推移。ユーロ・ドルは、1.3307ドルから1.3323ドルで推移。米国10年債利回り低下で堅調推移。ユーロ・円は、133円00銭から132円35銭まで軟調推移。

12時16分時点のドル・円は99円51銭、ユーロ・円は132円55銭、ポンド・円は157円48銭、豪ドル・円は92円16銭付近で推移。上海総合指数は、2241.47(前日比+0.01%)で推移している。

■後場のチェック銘柄

・日経平均は為替相場の円高が重し、足元の上昇で利益確定売りが出やすい状況
・ヒトコム<3654>など五輪を手掛かりにした物色は継続、関連銘柄での循環物色に
・後場も膠着感の強い展開を想定、五輪中心に値動きの軽いテーマ銘柄に注目へ

☆後場の注目スケジュール☆

<国内>

13:30 商業販売統計(7月確報、経済産業省)
14:30 投信概況(東証)(投資信託協会、8月)

<海外>

15:45 仏・消費者物価指数(8月)《KO》

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