ボッテガ ヴェネタ 2014年春夏メンズコレクション - 「視覚的な矛盾の影響」を探求

2013年6月24日 13:50

印刷

記事提供元:ファッションプレス

ボッテガ ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)が2013年6月23日(日)、2014春夏コレクションをイタリア・ミラノで発表した。


[ この記事の画像を見る ]


トーマス・マイヤーが今回試みたのは「視覚的な矛盾の影響」を探求すること。一見で見て分かる矛盾は、チョークのようなものでラペルやポケット、ボタンを描いたトワルチェックの途中のようなジャケットや、ジャケットのヘムがスクエアになった“ジャケブルゾン”的アイテム、ライダースジャケット風のシャツなどで表現されている。確かに違和感があるけれど、それほど実験的な匂いがしないのは、ブランドの根底に確固たるエレガンスが流れているからだろう。


そうしたトロンプイユ(騙し絵)なジャケットに合わせるシャツは、オープンカラーやノーカラーの胸元を大胆に露出したもの。といっても下品でも過度な色気があるわけでもなく、程よく開放的な雰囲気を醸し出している。


ショー後半は、タッタソールや落書き風の手書きのチェックなど、黒×白という限定された色によるチェックの行進。チェックオンチェックの普通ならうるさくなりがちなコーディネートも、上品に大人っぽくまとめられている。


人気の高いバッグは、小旅行に最適なサイズのボストンと、レディースのような小ぶりのクラッチ。色はグレー、白、黒、紺をベースに、紫、緑、ワインレッド、ブラウンを挿色に使用。素材は上質なウールをはじめ、コットンギャバジン、ツイル、滑らかなスウェードなどで構成した。


“探求”というと苦労して結論を導きだすようなイメージがあるが、そういう堅苦しさは一切なくて、貴族の優雅な遊びを垣間見たようなコレクションだった。


Text by Kaijiro Masuda(FASHION JOURNALIST)


※本記事はファッションプレスニュースから配信されたものです。ファッションプレスでは、ブランド、デザイナー情報、歴史などファッション業界の情報をお届けしています。

関連記事