【株式評論家の視点】メディアスホールディングスは医療機関の経営環境好転を受け、業績好調

2013年6月21日 10:02

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<銘柄の見所>

  メディアスホールディングス <3154> (JQS)は、6月7日の2140円をボトムに勢いが感じられる戻りトレンドに入ってきた。政府の成長戦略で取り上げられていることで、医療機器関連株全般に注目する向きが多く、同社も好業績が改めて見直される方向が予想される。

  今2013年6月期の第3四半期累計決算は売上げが1027億円と前年同期比2.5%増、営業利益が13億8500万円と同48.3%の大幅増益を確保した。昨年の診療報酬改定で診療報酬の引き上げにより医療機関の経営環境が改善、医療機器販売事業では、医療機器の更新に伴う内視鏡や放射線機器等の備品販売や医療機関の新築に伴う備品販売が好調に推移している。消耗品については、新規取引商品の拡販や提案型営業の推進が功を奏した。

  ただ、今6月期通期の見通しについては、売上げ1360億円と、前期比2.4%増、営業利益10億円、同20.7%増益の見通しを据え置いている。営業利益は第3四半期累計で13億5000万円を確保したにも関わらず、通期がそれを下回る10億円という慎重な予想になっており、そこら辺りが人気を削ぐ要因になった面もあるようだ。

  会社側の見通しを前提にすると、第4四半期の営業利益は3億8500万円の損失ということになる。第4四半期は損失計上の季節的要因が認められ、例年営業損失となっているが、今期の4半期ベースの営業利益の推移は、第1四半期は1億9800万円、第2四半期は5億9000万円、第3四半期5億9700万円と尻上がりに好調。こうした中での大幅赤字はやや低めに過ぎると思われる。

  また、秋田県を地盤とする秋田医科器械を子会社化、来期以降の業績寄与も期待されるところ。(株式評論家・隆盛)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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