ROG XBOX Ally X/X20にFSR 4.1プレビュー、400本超のゲームで利用可能

(Amd.com)[写真拡大]
ASUSは、携帯型ゲーミングPC「ROG XBOX Ally X」と「ROG XBOX Ally X20」向けに、AMDの画像再構成技術「FSR Upscaling 4.1」を導入するプレビュードライバーを提供した。同社が告知した提供開始日は2026年10月23日で、Armoury Crate SEから導入できる。
ASUSによると、FSR 3.1以降に対応する400本超のゲームで新しいアップスケーリングを利用できる。携帯機向けには処理負荷を抑えたモデルを採用し、限られた電力の中で画質と性能の両立を図る。
■導入はArmoury Crate SEから、ゲーム内の設定も必要
端末でArmoury Crate SEを開き、「Update Center」の「Preview Updates」から最新のGPUドライバーをダウンロードしてインストールする。ASUSはプレビュー版について、バグや動作の不安定さが残る可能性を案内している。
導入後は、Allyの「Command Center」を開き、Yボタンでレイアウトを編集してFSRのタイルを追加し、有効にする。続いて対応ゲームを起動し、ゲーム内のグラフィックス設定でもFSRを有効にする。
この切り替えにより、従来のFSR 3.1以降に対応したゲームでも、機械学習を使うFSR 4.1の画像再構成を利用できる。既存の対応ゲームに対し、ドライバー側から新しいアップスケーラーを適用する仕組みだ。
安定版を待つ場合は、プレビュー終了後にUpdate Centerの「Official Updates」へ表示される更新を利用できる。ASUSはプレビュー利用者から不具合報告や意見を募っており、通常モデルの「ROG XBOX Ally」も対応対象として案内している。
■携帯機向けに小型化した機械学習モデル
アップスケーリングは、低い解像度で描画した映像から、画面に合う高解像度の映像を再構成する技術だ。描画する画素数を減らすことで、ゲームの処理負荷を軽くする余地が生まれる。
FSR 3.1は、現在の画像や過去のフレーム、動きの情報を利用する従来型の画像処理を採用する。2025年3月に登場したFSR 4では、学習済みニューラルネットワークを使う画像再構成が導入された。AMDによると、FSR 4.1では推論処理の改善により、特に動いている場面の鮮明さを高めている。
対応ハードウェアに応じ、演算方式にも違いがある。RDNA 4世代のRadeon RX 9000シリーズではFP8、すなわち8ビット浮動小数点演算の行列処理機能を利用する一方、旧世代GPU向けにはINT8、すなわち8ビット整数演算を使うモデルが用意された。
ASUSによると、ROG XBOX Ally XとX20では、元のINT8モデルの半分未満のサイズにした新しい高効率モデルが動作する。両機種が搭載するRyzen AI Z2 Extreme向けに最適化されており、携帯機で使える処理能力に合わせて機械学習による再構成を取り入れている。
■Performanceモードの利点と、比較条件
FSRのPerformanceモードは、Qualityモードより低い内部解像度から映像を再構成する設定だ。新しい再構成方式で画質を保ちながら内部解像度を下げられれば、画質とフレームレートの選択肢が広がる。
ComputerBaseが2026年6月に公開したデスクトップGPUの検証では、Radeon RX 7900 XTXの4K・9ゲーム平均で、FSR 4.1のPerformanceモードは65.2fps、FSR 3.1のQualityモードは59.0fpsだった。一方、同じPerformanceモード同士では、FSR 4.1がFSR 3.1より約14%低い結果となった。
画質についても、ComputerBaseは10月23日の旧世代Radeon向け検証で、FSR 4.1の低い内部解像度からの再構成を高く評価している。こうした結果は、再構成の処理負荷と、内部解像度を下げる効果を合わせて設定を選ぶ際の参考になる。
携帯機については、スペインのゲーム媒体VandalがAMDのデモ内容を報じている。「The Blood of Dawnwalker」をROG XBOX Ally Xで動かした比較では、フレーム生成を有効にしたFSR 3.1のQualityモードが平均54fps、同じくフレーム生成を有効にしたFSR 4.1のPerformanceモードが平均63fpsだった。
このデモは、AMDが示した特定のゲームと設定での比較だ。利用するゲーム、内部解像度、電力設定によって処理の余裕が変わるため、Allyでは実際の映像とフレームレートを見ながらモードを選ぶことになる。
■X20はROGブランド20周年記念モデル
更新対象のROG XBOX Ally X20は、2006年に設立されたROGブランドの20周年記念モデルだ。日本では2026年10月16日に発売され、10月24日時点のASUS Store掲載価格は25万8800円である。米国では10月15日に発売され、同時点の公式ストア価格は1299.99ドル(約20万4000円)となっている。
プロセッサはROG XBOX Ally Xと同じRyzen AI Z2 Extremeで、メモリも24GBを搭載する。画面はXの7型液晶から7.4型の「ROG Nebula HDR」有機ELディスプレイへ拡大し、解像度はフルHD、リフレッシュレートは120Hzとなる。
ASUS公表のピーク輝度は1400ニトで、FreeSync Premium Proによる可変リフレッシュレートにも対応する。黒と金を組み合わせた半透明の筐体も特徴だ。
操作系には、TMR(トンネル磁気抵抗)センサーを使う磁気式ジョイスティックを採用した。ASUSは、非接触の検知方式による耐久性やドリフト低減を特徴に挙げている。十字キーは4方向と8方向を切り替えられ、ゲームに合わせて操作感を変えられる。
■デスクトップと携帯機で異なるドライバーの配布経路
今回の携帯機向け提供に先立ち、AMDは10月20日、FSR 4.1の対応拡大を発表した。「AMD Software: Adrenalin Edition 26.10.1」では、Radeon RX 6000シリーズや、Ryzen AI Max、Ryzen AI 9を搭載する対象システムへ対応が広がった。
AMDの同ドライバーのリリースノートは、携帯型ゲーミング機器について、メーカーが提供する機種別ドライバーを利用するよう案内している。ROG XBOX AllyシリーズではASUSが配布する更新を利用し、今回のプレビューはデスクトップ向け更新の3日後に提供された。
Steam Deckでも、ValveがSteamOSの更新を通じてグラフィックスドライバーを配布している。Windows搭載携帯機とSteamOS搭載機では、OSとメーカーの更新経路に応じて、利用できる機能や導入方法を確認する必要がある。
対応ゲームを探す際は、AMDの公式ゲーム一覧が目安になる。2026年10月24日時点の一覧には、「007 First Light」「Gears of War: E-Day」「Call of Duty: Modern Warfare 4」などが掲載されている。Allyで利用する場合は、対応ドライバーに加え、Command Centerとゲーム内のFSR設定を有効にする。
■Xbox Series X|Sと次世代FSRにも展開
AMDとMicrosoftは、Xbox Series XおよびXbox Series SへのFSR 4.1導入も進めている。AMDの発表動画でXboxの最高技術責任者Scott Van Vliet氏は、両社が20年以上にわたりハードウェアやDirectXなどで協業してきたことに触れ、FSR 4.1の最適化でも緊密に連携したと説明した。
Xbox Series X|S向けの案内は「近日中」とされている。Windows Centralによると、一部の対応タイトルは2026年の年末商戦期に予定され、その後も2027年以降にかけて採用が進む見込みだ。コンソールでは、開発元が既存ゲームを更新するか、新作に対応を組み込む形になる。
さらに両社は、次世代Xbox「Project Helix」で次世代のFSR技術「FSR Diamond」を活用する方針を示している。AMDが示した構想には、機械学習によるアップスケーリングに加え、描画したフレームの間に複数のフレームを補うマルチフレーム生成が含まれる。
MicrosoftはGDC 2026でProject Helixの構想を説明し、2027年から開発者向けにハードウェアのアルファ版を出荷する計画を公表した。FSR Diamondの一般提供時期は未発表で、現行機向けFSR 4.1の拡大と並行して、次世代ハードウェアに向けた共同開発も続く。
元記事: AMD FSR 4.1 Lands on ROG Xbox Ally X Today: Performance Mode Now Beats FSR 3.1 Quality
※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。
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