【経済産業政策】経産省、AI活用のサイバー防衛を強化、11月に「オフホワイトハッカー」専門チーム設置へ

2026年10月23日 14:40

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

(日本インタビュ新聞社・編集部)

■赤沢経産相がIPAに設置を指示、攻撃者の視点でシステムの弱点を検証、被害の未然防止を推進

 赤沢亮正経済産業相は10月23日の閣議後記者会見で、国内企業などへの不正アクセスが相次いでいることを受け、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)にサイバーセキュリティーの専門家チームを11月中に設置するよう指示したと発表した。高性能な人工知能(AI)の普及によってサイバー攻撃が高度化するなか、攻撃者の視点からシステムの弱点を洗い出し、被害を未然に防ぐ体制を強化する。企業の情報資産や事業活動を守るため、従来の防御策に加え、攻撃を想定した実践的な安全性の検証を推進する。

 専門チームには、攻撃手法にも精通し、防御の強化につなげる「オフホワイトハッカー」と呼ばれる技術者を集める。高性能AIを防御側にも活用し、模擬的な攻撃によってシステムの脆弱性を発見する「ペネトレーションテスト(侵入試験)」を徹底する方針。赤沢経産相は、攻撃側がAIを使って広範囲に弱点を探している可能性を指摘し、防御側も先手を打って対処する必要性を強調した。経産省は9日にも約1000の業界団体を通じ、企業にサプライチェーン全体のセキュリティー対策を要請しており、専門チームの設置によって対策の実効性を高める。

■レアアースの国内供給不足を否定、重要鉱物の安定調達と経済安全保障が焦点

 一方、赤沢経産相は、レアアース(希土類)の一種であるイットリウムの国内在庫が数カ月以内に枯渇する可能性があるとの一部報道について、日本全体として数カ月以内に供給不足に陥る状況にはないとの認識を示した。そのうえで、イットリウムを含むレアアースは自動車や半導体など幅広い産業に不可欠な原材料であると説明し、安定供給に向けた供給網の強靱化を継続する方針を示した。国内全体の供給不足は否定したものの、重要鉱物の調達リスクへの対応は引き続き重要な政策課題となる。

 今回の発表は、企業への注意喚起に加え、専門人材とAIを活用した予防的なサイバー防衛へ対策を広げる動きとして注目される。攻撃を想定した検証体制の整備は、企業における脆弱性診断や侵入検知、AIセキュリティーなどの関連技術・サービスへの需要拡大につながる可能性がある。また、重要鉱物の安定確保も製造業の事業継続を左右する課題であり、デジタル基盤の安全性と資源調達の安定化という両面から、産業競争力を支える経済安全保障政策の具体化が焦点となる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・編集部)

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