Galaxy S25向け「One UI 9」ベータ開始、主な新機能と導入前の注意点
サムスンは2026年9月1日、Android 17をベースとする「One UI 9」のベータプログラムを、Galaxy S25シリーズなどに拡大すると発表した。対象機種はGalaxy S25、S25+、S25 Ultra、S25 FE、Galaxy Z Fold7、Z Flip7の6機種で、インド、韓国、英国、米国の一部市場で順次提供する。
日本は今回発表された対象市場に含まれていない。提供時期や対象機種は国・地域によって異なり、正式版の配信時期も機種や市場ごとに案内される見通しだ。
■対象機種とベータプログラムへの参加方法
対象市場のユーザーは、Samsung Membersアプリに表示されるベータプログラムの案内から参加登録できる。登録後は「設定」の「ソフトウェア更新」からベータ版をダウンロードする仕組みだ。
Galaxy S25シリーズ向けの最初のベータ版は、韓国、インド、英国などで配信が確認されている。ファームウェアの識別番号やダウンロード容量は機種と地域によって異なるが、Galaxy S25 Ultraでは約3.8GBのビルドが報告されている。
Galaxy S25 Edgeは、サムスンが発表した今回のベータ対象機種に含まれていない。今後プログラムに追加されるかどうかは明らかになっていない。
ベータ版には予期しない動作やデータ消失の可能性があるため、サムスンは導入前にSmart Switchなどを使ってデータをバックアップするよう推奨している。日常的に使う主端末へ導入する場合は、業務アプリや金融機関のアプリなど、重要なアプリの動作に影響が出る可能性も考慮する必要がある。
■クイックパネルやSamsung DeXを改善
Galaxy S25シリーズ向けの最初のベータ版では、クイックパネルのカスタマイズ機能が拡充された。明るさと音量のスライダー、メディアプレーヤーの大きさを変更できるほか、サウンドモードのボタンを音量スライダーから分離できる。
Samsung DeXでは、ウィンドウ上部のメニューからアプリを別のデスクトップへ移動しやすくなった。「最近使ったアプリ」の画面上部にはデスクトップのプレビューが表示され、作業空間を1回の操作で切り替えられる。
Samsung Notesには、ノートの一部をテープで覆うように隠し、必要なときに表示できる「Tape」機能が加わった。暗記や復習に利用できるほか、新しいペンスタイルも追加され、手書きや描画の選択肢が増えている。
ゲーム中に利用するGame Boosterパネルからは、画面解像度やスクリーンショット形式などの設定へアクセスできるようになった。設定を変更するためにゲームを中断する手間を減らせる。
■位置情報の利用状況を分かりやすく表示
プライバシー関連では、アプリが位置情報へアクセスすると、画面上部に青色のインジケーターが表示される。クイックパネルからインジケーターをタップすると、位置情報を使用しているアプリを確認できる。
この機能は、位置情報へのアクセスを目につきやすい形で通知し、ユーザー自身がアプリの利用状況を把握しやすくするものだ。
■アクセシビリティ機能も拡充
アクセシビリティでは、画面上の文字をタップすると別ウィンドウで拡大・強調表示する「Text spotlight」が加わった。文字サイズや色なども利用者に合わせて調整できる。
接続した物理キーボードからアクセシビリティ設定を呼び出すショートカットや、テンキーでポインターを操作するマウスキーの速度・加速度設定も追加された。
画面上の項目を選んで読み上げさせる「Select to speak」には操作上の改善が施されている。TalkBackについても、サムスン版とGoogle版を統合した更新可能なパッケージへ移行し、スクリーンリーダー機能を管理しやすくしている。
■Galaxy AIでは「Pay Now」を追加
最初のベータ版では、Now Briefから支払いに進める「Pay Now」がGalaxy AIの新機能として加わった。最初のビルドにGalaxy AIの新機能がまったく含まれていないわけではないが、変更の中心はクイックパネル、Samsung DeX、Samsung Notes、プライバシー、アクセシビリティなどの操作性改善となっている。
One UI 9には、現在の作業内容に応じて次の操作を提案する「Now Nudge」なども用意されている。ただし、One UIの機能は機種や国・地域、アプリ、アカウントなどの条件によって異なる場合がある。Galaxy S25シリーズで利用できる機能の範囲は、今後のビルドや正式版の案内を確認する必要がある。
■iPhoneから移行できるデータを拡大
One UI 9では、iPhoneからGalaxyへデータを移すSmart Switchも強化された。新しいGalaxyに表示されるQRコードをiPhoneで読み取ることで、iPhone側へSmart Switchアプリを別途インストールせずに、ワイヤレス転送を始められる。
写真、メッセージ、連絡先、カレンダーなどに加え、パスワードとパスキー、通話履歴、アクセシビリティ設定、eSIM情報も移行対象となった。対応にはAndroid 17、One UI 9、iOS 26.6以降などの条件があり、転送できるデータや手順は端末と地域によって異なる場合がある。
Galaxy S25シリーズやGalaxy Z Fold7、Z Flip7では、One UI 8.5への更新によって、Quick Shareを利用したApple製デバイスとのファイル共有にも対応している。このため、One UI 9におけるiPhone連携の主な進展は、Smart Switchで移行できるデータと接続方法の拡充にある。
■Android 17でMessageQueueをロックフリー化
One UI 9の基盤となるAndroid 17では、APIレベル37以上を対象とするアプリに、新しいロックフリー方式のMessageQueueが適用される。
MessageQueueは、アプリのメインスレッドが処理するタスクを管理する仕組みだ。従来の実装は単一のロックでキューの状態を保護していたため、バックグラウンドスレッドとのロック競合によってメインスレッドが待たされ、フレーム落ちや画面のカクつきにつながる場合があった。
新しい実装は、このロック競合を抑えることでパフォーマンスを改善し、フレーム落ちを減らすことを目的としている。一方、MessageQueueの非公開フィールドやメソッドを参照するアプリやテストライブラリは影響を受ける可能性があり、開発者側の対応が必要になる場合がある。
Androidでは、実際の使用を想定した実行パターンをコンパイラの最適化に利用するAutoFDOのカーネルへの導入も進められている。コードの実行経路を基に配置や分岐などを最適化し、アプリの起動やシステムの応答性、電力効率の改善につなげる取り組みだ。
■大画面でアプリを表示しやすく
Android 17では、APIレベル37以上を対象とするアプリについて、最小幅が600dp以上の大画面で、画面の向き、サイズ変更、アスペクト比に関する開発者側の制限が原則として無視される。
Android 16では開発者がこの動作を一時的に回避できたが、Android 17ではオプトアウトできなくなった。対象アプリは利用可能な表示領域を使って動作するため、折りたたみ端末やタブレット、マルチウィンドウ環境に合わせたレイアウト設計が一層重要になる。
Galaxy Z Fold7のような折りたたみ端末では、アプリが大きな画面領域を活用しやすくなる。一方で、レイアウトが自動的に最適化されるとは限らず、画面の引き延ばしや操作部品の配置崩れを防ぐには、アプリ開発者による対応が欠かせない。ゲームや最小幅600dp未満の画面など、この変更が適用されない条件もある。
■正式版を待つ選択肢も
ベータ版は、新しいクイックパネルやSamsung DeX、Samsung Notes、アクセシビリティ機能を早期に試したいユーザー向けのテスト版だ。問題を見つけた場合は、Samsung Membersからログとフィードバックを送信できる。
一方、ベータ版ではアプリのクラッシュ、バッテリー消費の変化、予期しない動作などが発生する可能性がある。スマートフォンを仕事、決済、本人認証などに常用し、安定性を優先する場合は、正式版を待つのが無難だ。
サムスンはGalaxy S25シリーズなどへのベータプログラム拡大を発表しているが、各機種の正式版配信日は明らかにしていない。日本での提供予定についても、国内向けの正式な案内を待つ必要がある。
元記事: One UI 9 Beta Opens for Galaxy S25: Android 17 Gains vs. What You Already Have
※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。
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