日本信号、「インフラの進化」を先取りするビジネス創出で成長目指す

2020年5月25日 17:54

発売した除菌・清掃ロボット「CLINABO CL02」(画像: CYBERDYNEの発表資料より)

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 日本信号は5月19日、サイバーダインと協業し、除菌・清掃ロボットを発売開始すると発表した。以前から開発・販売していた洗浄型ロボットに加えて、顧客の要望が強かったサイバー社の吸塵型ロボットを販売し、ラインアップを拡充する。

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 さらにオプションとして除菌剤噴霧器を搭載し、次亜塩素水等を使用して駅や病院等の公共空間の除菌作業を可能にする。今後は感染症予防に広く貢献するため、両社のダブルブランドとして協働で展開していく。

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 日本信号は電気信号、機械信号等の信号保安装置一切の製造販売を目的として、1928年に設立された。1931年には国産交通信号機を製作し、日本橋交差点、呉服橋交差点に設置、1949年に東京証券取引所に上場した。

 2020年3月期の売上高は1,117億円。事業別の構成比は、鉄道信号保安設備機器、道路交通安全システムの製造・販売・保守サービスを行う交通運輸インフラ事業が50.1%、駅務自動化のシステム・機器、駐車場機器の製造・販売・保守サービスを行うICTソリューション事業が49.9%を占める日本信号の動きを見ていこう。

■前期(2020年3月期)実績、今期見通しは非開示

 前期売上高は1,117億円(前年比11.8%増)、営業利益は前年よりも19億円増で過去最高を更新する89億円(同27.3%増)、営業利益率8.0%であった。

 営業利益増加の要因としては、視覚障害者向け案内をするホームドアがJR、私鉄向けに好調であったことに加え、多言語対応次世代券売機などの拡販によりICTソリューション事業が23億円の増益となった。一方、前年大幅増益の反動で交通運輸インフラ事業が1億円、本社部門の経費増などで全社調整が3億円の減益であった。

 今期見通しは、新型ウイルス感染症による影響を合理的に算定することが困難なため現時点では未定とし、可能となった段階で速やかに開示するとしている。

■中期経営計画(2020年3月期~2022年3月期)による推進戦略

 「インフラの進化」に対応する変化を先取りしたビジネス創出と、競争力ある製販体制の確立により、2022年3月期に売上高1,200億円(対前期比7.4%増)、営業利益率10%を目指す。

 1.稼働する機器の状態を常に監視し、運用と保守一体で運営するO&Mソリューションビジネスの立ち上げ。

 2.海外事業で28の国と地域への進出をさらに強化するグローバル展開の拡大。

 3.路側インフラと自動車の道路、管制システムから自動車への情報提供などトータルモビリティの推進。

 4.清掃業界の人手不足に対応する自動床清掃ロボット、多言語対応券売機、駅案内ロボットなどスマートシティ事業の推進。

 5.安全安心なホームドア、X線手荷物自動検査装置、衝突リスク軽減の3D距離画像センサなどのセキュリティ&センシング事業の強化。

 2028年の創立100周年に向けて、「インフラの進化」を支え、世界から必要とされる企業を目指す日本信号の動きを見守りたい。(記事:市浩只義・記事一覧を見る