相次ぐ地震に便乗、被災地を狙う瓦屋根修理の悪質訪問勧誘に注意 一般社団法人全日本瓦工事業連盟が提言を発表

プレスリリース発表元企業:一般社団法人全日本瓦工事業連盟

配信日時: 2026-07-10 13:30:00

熊本地震、熊本県西原村、一般社団法人 全日本瓦工事業連盟 撮影

2018年台風21号で屋根材が飛散した家屋

倒壊などがないと誤認されている屋根材の家屋

一般社団法人全日本瓦工事業連盟は、この度頻発する地震における災害に便乗した瓦屋根修理への悪質な訪問勧誘に関する提言を発表いたしました。

災害が起こるたびに一般社団法人全日本瓦工事業連盟および、被災地の連盟加盟の組合・連合会において、組合加盟事業所が屋根修復工事に取り組んでおります。
いずれの都道府県でも、瓦施工者の若年層の減少、また、高齢化により、事業所数も減少し、人手不足になっています。
被災されたみなさまから、屋根を修理してほしい、また、ブルーシートを屋根にかけてほしいといった、ご依頼をいただきます。
加盟事業所としては、ご依頼をいただいたお宅から順番に修理をしておりますが、人手不足の昨今、どうしてもお時間をいただくことになり、お待たせをしてしまうのが現状です。
また、このような災害後には、被災者の方が早く屋根の修理をしたいという切実な気持ちに乗じて、稚拙な技術での施工や、高額な請求をする訪問勧誘を行う悪質業者が被災者宅を訪れることが多数発生します。東日本大震災のような大規模地震発生時や令和元年の房総半島台風では、日常の生活への復旧を急ぎたいがゆえに、修理を悪質な業者に任せて2次被害に遭われた方が多数いらっしゃいました。
この状況をご理解いただき、瓦工事につきましては、お時間をいただきたいことと、高額な修理金額の訪問勧誘にご注意をしていただけますようお願い申し上げます。


■被災地での悪質業者とは。
瓦施工の悪質業者は、被災地の方々の家屋を訪問し、少しでも早く修理を望む被災者の方々に対し、言葉巧みに修理依頼に誘導し、修理を不正確、不誠実に行い、被災者の方々に損害を与えます。具体的には以下のようなケースが多くみられます。

1. 施工不良
2. 不適切な材料の使用
3. 虚偽の説明
4. 工事の遅延や未完成
5. 不正な料金請求
6. 保証やアフターサービスの欠如


■なぜ瓦屋根の家屋だけが被災するのか。
地震や台風で被災した屋根瓦が落下・飛散する映像が災害のニュースなどとして、繰り返し報道されていますが、被害にあった家屋はいずれも古い家屋ばかりです。

瓦は日本古来の屋根材として、たくさんの日本家屋で葺かれ、日本の家屋を守ってきましたが、残念ながら旧来の工法は土の固着力によって瓦を固定するだけの工法で、瓦が脱落や飛散しないように、瓦を釘やビスで留め付けておりませんでした。
また、古い家屋は建物の躯体が脆弱で、現在求められる耐震性が満たされていないため、地震で倒壊しやすいことがわかっています。倒壊した家屋は古い家屋のため瓦が葺かれており、瓦が葺かれていることで家屋が倒壊するという図式ができ上がり、地震が起こるたびに瓦屋根の家屋の倒壊した映像が流れることで、倒壊の原因は瓦屋根であると誤った認識がなされています。
そのため古い家屋は地震では倒壊し、大型台風では、瓦が飛散するということが発生し、それが報道され、わが国の古い家屋には瓦が葺かれていることで殊更、瓦屋根だけが被災しているよう記憶されてしまいます。

実際には瓦屋根以外の屋根材家屋も倒壊し、強風によって他の屋根材が飛ばされる映像がニュースで放映されています。
被災しているのは決して、瓦屋根だけではないのです。当然のことになりますが、瓦屋根以外の被害がないなどと誤認されている屋根材の家屋であっても、建物の躯体が脆弱であれば、倒壊し、屋根材がしっかり固定されていなければ、飛散します。


■瓦屋根は安全です。
当連盟では平成13年より業界自主基準である「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」(通称:瓦ガイドライン工法)を国関係機関監修の元に制定し、地震や風で瓦が落ちないように瓦を釘やビスで全数留め付ける工法を推奨し、家屋を守ってきました。実際、東日本大震災、熊本地震、令和元年房総半島台風などでは瓦ガイドライン工法で施工された家屋では、瓦が落ちていないと、国関係機関の調査の結果で判明しております。


■瓦ガイドライン工法は法制化されました。
令和4年1月に告示109号が改正されました。「2021年改訂 瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」は、その改正内容を補完するものとして位置付けられました。新築で瓦ガイドライン工法による施工をすることで、災害による被害から免れ、また同工法で施工していなければ法律違反となります。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/613354/LL_img_613354_1.jpg
熊本地震、熊本県西原村、一般社団法人 全日本瓦工事業連盟 撮影

画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/613354/LL_img_613354_2.jpg
2018年台風21号で屋根材が飛散した家屋

画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/613354/LL_img_613354_3.jpg
倒壊などがないと誤認されている屋根材の家屋

■瓦屋根のコーキング(シーリング)施工はご注意ください。
近年、「ズレた瓦をコーキング(シーリング)で固定します」と提案する訪問販売業者が見受けられます。
しかし、コーキング(シーリング)は、本来、建築物の隙間を埋めて気密性や防水性を確保するための材料であり、瓦を固定するために用いるものではありません。また、瓦屋根を過度に密閉すると、本来備わっている排水機能が損なわれ、雨漏りの原因となる場合があります。
瓦屋根の耐風性能や耐震性能を確保するためには、新築工事と同様に、釘やビスなどによって瓦を適切に緊結・固定することが基本です。コーキングのみで瓦を固定する施工では、十分な性能を確保することはできません。
リフォーム工事を依頼する際は、「コーキングで固定する」という説明だけで判断せず、釘やビスなどによる適切な固定工法が採用されているかをご確認ください。


■一般社団法人全日本瓦工事業連盟
本連盟は、瓦工事業を営む者の資質の向上及び瓦工事技術の進歩改善を図り、瓦工事業の健全な発展と瓦工事の適正な施工を確保し、もって公共の福祉増進を図ることを目的とするとともに、その目的を達成するための事業を行っています。

所在地:東京都千代田区神田三崎町3-6-4
理事長:神谷 泰光
設立 :昭和52年9月社団法人設立。
平成24年4月1日付けにて一般社団法人に移行
所管 :内閣府および国土交通省


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