トランプ米大統領、イスラエルへの年40億ドル援助を2026年末で終了と表明 「必要なら支援する」

トランプ米大統領は3日、イスラエルに毎年拠出している約40億ドル(約6320億円)の資金援助を2026年末で停止すると明らかにした。写真は、2017年の共同記者会見で握手するトランプ米大統領(右)とイスラエルのネタニヤフ首相(2017年2月15日、ワシントンのホワイトハウス)=ホワイトハウス提供[写真拡大]
トランプ米大統領は3日、イスラエルに毎年拠出している約40億ドル(約6320億円)の資金援助を2026年末で停止すると明らかにした。
トランプ氏はFOXニュースの番組で、この案はイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相から持ち掛けられたもので、両氏は数カ月前に援助停止で合意したと説明した。
トランプ氏はさらに、イスラエルはもはや援助を必要としておらず、この問題は共和党を批判したい一部の民主党議員の攻撃材料になっていると述べた。
トランプ氏は「年末までにイスラエルへの支払いをやめることで既に合意している。今後は、イスラエルが必要とすれば支援する」と語った。また、イスラエルが望めば米国は武器を売却すると付け加えた。
■ネタニヤフ氏は軍事資金援助の「ゼロ」目指す
ネタニヤフ氏は5月、米国の軍事支援への依存を10年以内に解消したい意向を示していた。同氏は当時、CBSニュースのインタビューで「米国からの資金援助、つまり両国の軍事協力のうち資金面の部分をゼロまで減らしたい」と述べた。
現行の両国間の合意では、米国は2018年10月から28年9月までの10年間に、イスラエルに380億ドル(約6兆円)の軍事援助を供与することになっている。この資金は米国企業からの装備品の購入に充てられる。
■イラン攻撃の時期では意見に相違
一方、両国はイランとの戦争をめぐり戦略面での連携を続けている。ただ、最近は次の一手をめぐって意見の相違が生じている。
米ニュースサイトのアクシオスは事情に詳しい関係者の話として、ネタニヤフ氏が3日の米中間選挙後に米国と共同でイランを攻撃することを望んでいるのに対し、トランプ氏は交渉の進展を見極めるため時間をかけることを優先していると報じた。
■アラブ系政党がイスラエル政権の行方を左右
しかし、時間の経過はネタニヤフ氏の思惑に別の課題をもたらす可能性がある。シオニスト系の野党陣営とアラブ系政党が連立政権を樹立し、ネタニヤフ氏が退陣に追い込まれる可能性が高まっているためだ。
10月27日に実施されたイスラエル総選挙(定数120)では、ネタニヤフ氏の与党陣営を構成する政党が53議席を獲得した。一方、いわゆる「シオニスト野党陣営」は48議席を得た。アラブ系政党のラアムと共同リストは合わせて19議席を獲得しており、いずれの陣営と組むかによって政権の帰趨(きすう)を決める「キングメーカー」となる可能性がある。
英紙テレグラフは10月31日、アラブ系政党が、イスラエル国防軍(IDF)元参謀総長のガディ・アイゼンコット氏が率いる野党陣営による政権樹立を支持する見通しだと報じた。
アラブ系市民の権利擁護団体モサワ・センターのジャファル・ファラ代表は同紙に対し、「共同リストはアイゼンコット氏を首相候補に推薦するだろう」と語った。
一方、アイゼンコット氏は9月、ラアムのマンスール・アッバス党首について、自らが今後の連立パートナーに順守を求める主要原則に同意していないとして、アイゼンコット氏が率いる将来の政権には加わらないとの考えを示していた。
これらの原則には、イスラム組織ハマスをテロ組織と認めること、イスラエルがユダヤ人の民主国家であると認めること、1948年にイスラエル建国を定めた独立宣言を支持することなどが含まれる。
※この記事はInternational Business Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。
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