3万円台で買えるセブン銀行 メガバンクとの違いを比較

2026年9月23日 16:33

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 セブン銀行は100株を3万円台で買える銀行株だ。比較するのは三菱UFJフィナンシャル・グループと三井住友フィナンシャルグループ。みずほフィナンシャルグループを加えたメガバンク3社と、配当や稼ぎ方を比べる。

■利回りは高めだが増配には差

 9月18日終値で100株の購入額は、セブン銀行が3万4,260円。メガバンク3社は約36万〜85万円で、必要な資金には大きな差がある。なお、SMFGは10月1日付で1株を2株に分割する予定だ。

 年間予想配当利回りはセブン銀行が約3.21%で、メガバンク3社の約1.77〜2.65%を上回る。今期予想を含めると、2022年3月期から6期連続で年間配当は11円となる見通しだ。

 一方、2024年3月期実績と今期予想を比べると、MUFGは41円から96円へ増える。SMFGは株式分割の影響をそろえると90円から180円、みずほは105円から150円となる。現在の利回りはセブン銀行が高いが、増配はメガバンクが先行している。

 株価は8月18日からの1カ月でセブン銀行が約0.15%上昇。メガバンク3社は約0.4〜1.0%下落し、直近1カ月はいずれも小幅な変動だった。

■同じ銀行株でも利上げの効き方が違う

 メガバンクが扱う住宅ローンを、セブン銀行は取り扱っていない。個人向けカードローンは提供するが、収益の柱は他行の顧客も利用するATMの手数料だ。入出金や現金チャージに加え、提携先の口座開設などの手続きも受け付ける。

 メガバンクでは、貸出金利の上昇が預金金利の上昇を上回れば利ざや拡大につながる。一方、セブン銀行はATM用の現金などの事業資金を預金や社債などで調達する。ATM用の現金などを調達するために支払った利息は、4〜6月期に前年同期より約46%増えた。金利上昇で、お金を用意するコストが重くなっている。

 同期間の経常利益は63.4%増えたが、ATMの耐用年数を5年から7年へ変えた効果の10億7,700万円も含む。通期の経常利益予想も295億円から335億円へ引き上げたが、会社は修正の理由も耐用年数変更にあると説明している。利用拡大による成長とは分けて見る必要がある。

■利回りで上回る一方、増配では見劣り

 セブン銀行の強みは、少額で100株を購入でき、現在の予想配当利回りもメガバンクを上回ることだ。自社の口座保有者だけでなく、提携先の顧客の利用も収益につなげられる。

 一方、配当の伸びは見劣りし、ATM手数料への依存度も高い。調達費用が増えるなか、足元の増益や通期の上方修正には会計上の見積もり変更が寄与している。

 買いやすさと現在の利回りは魅力だが、増配を期待するには、本業の利益成長を見極めたい。ATM事業で費用増を吸収し、株主への還元を増やせるかが焦点となる。(記事:中村葵・記事一覧を見る)

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