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ネイト・バーガッツ、204万枚でギネス世界記録 コメディツアーがアリーナ規模へ
米コメディアンのネイト・バーガッツ(Nate Bargatze)が、「Big Dumb Eyes」ワールドツアーで204万5040枚のチケットを販売し、スタンドアップコメディツアーの最多販売記録としてギネス世界記録に認定された。約16か月にわたる129会場での公演によって達成した記録で、スタンドアップコメディの興行が大規模なアリーナへ広がっていることを示す節目となった。
■129会場で204万5040枚を販売
バーガッツは2026年8月、ツアー最終公演地となったカナダ・トロントのスコシアバンク・アリーナで、ギネス世界記録の認定証を授与された。2025年4月6日から2026年8月16日までの16か月と10日間に、129会場で204万5040枚を販売した。
従来の記録は、コメディアンで腹話術師のジェフ・ダンハム(Jeff Dunham)が保持していた。ダンハムの「Spark of Insanity」ツアーは、2007年9月13日から2010年8月21日までの35か月と8日間に386会場を巡り、198万1720枚を販売した。
単純に会場数で割ると、バーガッツの販売数は1会場当たり約1万5850枚、ダンハムは約5130枚となる。開催日数や1会場での公演回数を考慮しない比較ではあるものの、バーガッツがアリーナを中心とする大規模なツアーを展開したことが、少ない会場数での記録更新につながった。
バーガッツの代理人によると、ツアーでは84会場で記録を更新した。ナッシュビルのブリヂストン・アリーナでは、単一暦年に3公演連続で完売させた唯一のコメディアンとなった。同会場で同様の記録を達成した出演者には、テイラー・スウィフトとガース・ブルックスがいるという。
■幅広い観客を集める「クリーンコメディ」
バーガッツは、政治的な対立を前面に出さず、強い言葉や露骨な題材を抑えた「クリーンコメディ」で知られる。日常生活や家族を題材にした観察型の笑いと、淡々とした語り口を特徴とし、世代をまたいで観客を集めてきた。
この作風はバーガッツの大規模興行を支える要素の一つとみられる。ただし、今回の販売記録だけから、特定の作風がアリーナ公演の成功をもたらしたと断定することはできない。長年の活動、動画配信サービスやテレビ番組による知名度の拡大、継続的なツアー実績なども重なっている。
ライブ興行の規模は、各集計機関の数字からも確認できる。Billboardによると、バーガッツは2024年に148公演で約110万枚を販売し、8220万ドル(約130億6980万円、1ドル=159円換算)を売り上げた。これは同社のBoxscore集計で、コメディ出演者による単年興行収入の最高記録となった。
Pollstarの2025年集計では、「Big Dumb Eyes」ツアーが93公演で96万2955枚を販売し、7750万ドル(約123億2250万円)を売り上げ、コメディツアーの年間1位となった。BillboardとPollstarでは対象期間や報告された公演の範囲などが異なるため、数字は同じ基準による集計ではない。
■テレビと配信で広がった知名度
バーガッツは1979年にテネシー州ナッシュビルで生まれ、オールドヒッコリーで育った。父親はマジシャンや道化師として活動していた。バーガッツは2002年にスタンドアップコメディを始め、シカゴやニューヨークのクラブで経験を積んだ。
知名度が大きく高まる契機となったのが、2017年に配信されたNetflixのコメディ番組『The Standups』への出演だった。その後、『The Tennessee Kid』(2019年、Netflix)、『The Greatest Average American』(2021年、Netflix)、『Hello World』(2023年、Prime Video)、『Your Friend, Nate Bargatze』(2024年、Netflix)とスペシャル番組を発表した。
2023年10月28日と2024年10月5日には、米NBCの『サタデー・ナイト・ライブ』でホストを務めた。ジョージ・ワシントンに扮し、米国独自の綴りや度量衡を題材にしたコント「Washington's Dream」はオンラインでも広く視聴され、続編も制作された。
2025年9月には第77回プライムタイム・エミー賞の司会を担当した。CBSとParamount+での視聴者数は742万人を超え、エミー賞授賞式として2021年以来の高水準を記録した。
2026年には『Your Friend, Nate Bargatze』で、第68回グラミー賞の最優秀コメディ・アルバム賞を受賞した。初の著書『Big Dumb Eyes: Stories from a Simpler Mind』もニューヨーク・タイムズのベストセラーリストで1位となり、同リストに11週間掲載された。
■相次ぐ大規模コメディ公演
バーガッツの記録に先立ち、コメディアンのシェーン・ギリス(Shane Gillis)も2026年7月17日、フィラデルフィアのリンカーン・フィナンシャル・フィールドで二つのギネス世界記録を樹立した。
ギリスの公演では7万7047枚のチケットが販売され、当日の観客数は7万3946人に達した。これにより、単独コメディアンによる1公演の最多チケット販売数と、コメディアンの公演における最大観客数に認定された。
ギリスの記録が一夜の公演規模を示すのに対し、バーガッツの記録はツアー全体で積み上げた販売数を対象としている。性質の異なる二つの記録が短期間に生まれたことは、コメディ公演が劇場だけでなく、アリーナやスタジアムでも成立するライブコンテンツへ成長していることを示している。
もっとも、バーガッツとギリスでは作風や支持層、ツアーの組み立て方が異なる。両者の記録は、特定のコメディ様式だけが大規模興行に適していることを示すものではなく、それぞれ異なる方法で大きな観客層を築いた結果といえる。
■テーマパーク「Nateland」も構想
「Big Dumb Eyes」ツアーを終えたバーガッツは、スタンドアップ以外の事業にも活動を広げている。ナッシュビル都市圏では、自身のブランドを冠したテーマパーク「Nateland」の構想が進められている。
報道されている計画では、敷地は100エーカー(約40ヘクタール)を超え、事業費は推定3億5000万ドル(約556億5000万円)とされる。テーマ型娯楽施設の設計会社Storyland Studiosが開発に参加し、ジェットコースター、スタントショー、ライブエンターテインメントなどが検討されている。
構想には、1990年代風のショッピングモールを入り口に採り入れたテネシーをテーマとするエリアや、タイムズスクエアの年越しを模した演出を備えるニューヨークのエリアなどが含まれる。計画は実現可能性の検討と開発の段階にあり、正確な場所や開業時期は公表されていない。
バーガッツの世界記録は、20年以上にわたる活動で築いた知名度と観客基盤が、アリーナ規模のツアーへ結び付いた結果である。スタンドアップコメディが大規模会場でどこまで継続的に観客を集められるかは、今後のライブエンターテインメント市場を読み解くうえでも注目される。
■注目ポイントQ&A
●ネイト・バーガッツの「Big Dumb Eyes」ツアーでは、何枚のチケットが販売されましたか?
2025年4月6日から2026年8月16日までの16か月と10日間に、129会場で204万5040枚を販売しました。スタンドアップコメディツアーの最多販売記録としてギネス世界記録に認定されています。
●ジェフ・ダンハムの従来記録とは、どのような違いがありますか?
ダンハムは35か月と8日間に386会場で198万1720枚を販売しました。バーガッツはアリーナを中心に公演し、より短い期間と少ない会場数で従来記録を上回りました。
●シェーン・ギリスの記録とはどのように異なりますか?
ギリスの記録は、単独コメディアンによる1公演の最多チケット販売数7万7047枚と、コメディアンの公演における最大観客数7万3946人です。バーガッツの記録は、一つのツアー全体で販売されたチケットの総数を対象としています。
●「クリーンコメディ」が記録更新の理由なのですか?
幅広い世代が鑑賞しやすい作風は、観客層を広げる要素の一つと考えられます。一方、販売記録だけで作風との因果関係を確認することはできず、配信番組やテレビ出演による知名度、長年のツアー活動なども影響しています。
元記事: Nate Bargatze Sets Guinness World Record: 2 Million Tickets at 128 Venues in 16 Months
※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。
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