好収益・好財務構造、名糖産業 中計の「PBR1倍」に興味あり!

2025年9月3日 08:46

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 名糖産業(2207、東証&名証プライム市場)。チョコレートやバウムクーヘンなどの菓子類が主力。

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 9月、社名をmeitoに変更した。今年2月に創立80周年を迎えたのを機にした施策。社名変更に関しては、見方は必ずしも一様ではない。がこと名糖産業⇒「meito」については、ブランドを前面に押し出す姿勢。歴史等を振り返ると「自信の表れ」とする見方が強い。

 本稿作成中の株価は2100円台。過去9年8カ月間の修正済み株価パフォーマンスは62%水準。収益動向を写した株価動向を捉えることが出来る。

 ここ数期間の動向も堅調・好調。2023年3月期は「7.5%増収、72.8%営業減益、26円配」も、以降「7.3%増収、144.1%増益、28円配」-「15.1%増収、505.7%増益、35円配」、そして今3月期は「5.1%増収(295億円)、13.8%増益(16億円)、40円配」計画。

 上記の減益から急回復となった24年3月期は、こう説明されている。

 「中核事業である食品市場は、原材料価格高騰やエネルギーコストの高止まり/消費者の節約志向と厳しい経営環境が続いた・・・対してブランド価値の向上に努めた・・・商品の内容量変更・価格改定を実施したことで・・・」。市場での価格決定権を有する、立ち位置の環境を確認することができる。

 至2027年3月期の中計が前期からスタートしているが、こんな目標を掲げている。「売上高300億円(24年3月期比30%増収)、営業利益18億円(8倍)、40円配(12円増)」。価格決定権が改めてクローズアップされる。失礼だが私は主力:アルファベットチョコレートを口に運んだことはない。一度「価格決定権」を味わってみたい。

 始業に遡ると、配置薬メーカー:富士製薬。それはいまでも化成品事業(酵素・薬品)として引き継がれている。それなりの存在感を示している。前3月期の実績は・・・

 「酵素部門は海外企業との競争激化も、レンネット(チーズ用凝乳酵素)のしっかりリパーゼ(脂肪分解酵素)の伸張。薬品部門もデキストランマグネタイト(乳がん転移検出用医療機器)の売上拡大。前年比38.9%増収」。

 株価に再度話を戻すが時価は年初来高値(8月12日2218円)ゾーン。予想税引き後配当利回り1.5%。魅力はある。また「好材料?」もある。前記中計で「PBR1倍」を掲げている。時価の水準は0.65倍。自己資本比率65.9%と財務の安全性は高い。だけにPBR1倍への動きは、投資家にとり好材料と言えそうだが・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る

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