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30年の長期ビジョン、28年3月期の中計に向け着実に歩む共立メンテナンス
共立メンテナンス(9616、東証プライム市場)。寮とホテルの運営が両輪。ヘルスケア(介護)分野でも、着実に実績を積み重ねている。
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2021年3月期が「28.6%減収、90億5700万円の営業損失、121億6400万円の最終赤字、25円減配20円配」と大幅に落ち込んだのは、業態からして当然の帰結だった。がその後、コロナパンデミックの落ち着きに合わせ右肩上がりの収益動向に転じている。
具体的には「43.2%増収、14億3100万円の営業黒字計上、5億3900万円の最終益実現」「1.1%増収、411.8%営業増益、686.8%最終増益、2円復配22円配」「16.2%増収、120.0%営業増益、192.7%最終増益、27円増配49円配」。
そして今3月期は期中に上方修正し、「12.7%増収(2300億円)、25.7%(210億円)、12.8%最終増益(140億円)、36円配(24年4月1日付けで1:2の株式分割を実施しており、実質72円配)」計画。第3四半期の実績は「1704億4200万円、178億3200万円、127億5200万円」と、着地に不安はない。
第3四半期の決算資料には、好調の内容が整然と記されている。
★寮事業: 8事業所/907室を開業(全国に60事業所)。新規寮の稼働率97.0%。結果、前年同期比5.0%増収/5.4%営業増益。
★ホテル事業: ドーミーイン(ビジネスホテル)事業&リゾートホテル事業を展開。1カ所のリニューアル、1カ所のビジネスホテルを新規開業(韓国)。自然災害やリニューアル費用、コストインフレーション負担を「インバウンド中心」の需要の高まりでカバーし12.3%の増収/32.3%の営業増益を達成。
★その他事業: に前記のヘルスケアも含まれるが、11.5%増収/営業利益1400万円を計上。
共立メンテナンスは長期ビジョンとして2030年3月期の「売上高3000億円、営業利益300億円」を掲げ、具体的に「規模で日本1の寮事業の安定成長」「ドーミーイン&共立リゾートの年間宿泊者数840万人超」としている。
そして長期ビジョンに向けた至28年3月期の中計を設定。「寮5万室(23年3月期比15%増)」「ドーミーイン2万室(22%増)」「リゾートホテル5500室(31%増)」を掲げている。大方の見方は「コロナパンデミックといった事態に見舞われなければ、問題なし」。
時価は昨年8月5日の安値:2078円から着実な戻りを見せ3000円トビ台。IFIS目標平均株価は3399円だが、さて・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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