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カカクコムが「食べログ」で、「インバウンダーの本格取り込み」を宣言
カカクコム(2371、東証プライム市場)。改めるまでもないだろうが、インターネットを活用した「食べログ(グルメサイト)」「価格.com(価格比較サイト)」を展開。現在、運営するサイト数は13に及ぶ。斯界のリーディングカンパニー。
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カカクコムを改めて覗き込もうと思ったのは、増加傾向が強まっているインバウンダー動向。TVなどを見ていると行列をなしている飲食店に並ぶ外国人の多くが「何故、ここ(食事処)を訪れたのか」という問いに、「ネット情報で」「SNSで」知ったと答えている。
情報の世界的な共有が容易になった時代を、痛感させられる。その意味でグルメサイトを運営しているカカクコムも、訪日外国人にとって「日本の食を楽しむかっこうの媒介になっておかしくないな」と思ったのが、キッカケだった。
収益動向は四季報の業績欄の見出し【快走】に見受けられるように、好調そのもの。前2024年3月期に至る3期間は「1.3%増収、4.7%営業増益、40円配(配当性向57.4%)」「17.6%増収、25.1%営業増益、40円配(50.4%)」、前期も「10.0%増収、7.8%営業増益、6円増配46円配(50.9%)」。
食べログの掲載レストラン数は85万店以上、ちなみに24年9月末現在の「月間利用者9202万ビュー:22億人/月間総ページビュー:9202万人」。そして今3月期は「10.6%増収(740億円)、10.4%営業増益(285億円)、4円増配60円配」計画、第2四半期時点の実績は「363億6300万円、140億3400万円」と上々。
第2四半期の決算資料を読み漁ってみた。「食べログ事業」は「前年同期比20.1%、営業利益31.7%。外食需要が着実に高まっていることから、ネット予約人数は30.5%となった」は記されていても、どこを見ても「インバウンド(需要)増で・・・」といった記述が見て取れない。
いささか、焦り・・・。が、ようやく出会った。昨年6月21日の配信。『食べログ、インバウンド向け予約サービスを本格展開-訪日客向けとして最大規模となる約3万5000店が英語・中国語(繁体・簡体)・韓国語でネット予約可能に』。
カカクコムは創業者からして、極めて興味深い人物だった。槙野光昭氏。パソコン周辺機器のメルコ(HD、6676)時代に「秋葉原の店頭商品価格を一覧するウェブサイトは需要があるはず」と考え独立・創業。価格.comを開発した。が創業5年余/20代で身を引き今は美容業界のカリスマ経営者。
インバウンダー効果は、ここからが本格的なようである。(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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