ファーストコーポレーションは24年5月期3Q累計順調

2024年4月15日 09:47

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

(決算速報)  ファーストコーポレーション<1430>(東証スタンダード)は、4月12日の取引時間中に24年5月期第3四半期累計連結業績を発表した。23年5月期末より連結決算に移行したため前年同期の非連結業績との比較で見ると、販管費増加などの影響で減益の形だが、完成工事高および完成工事総利益は順調に進捗した。そして通期予想を据え置いた。建築資材価格の高止まりなどを考慮して減益予想としている。ただし保守的な印象が強い。積極的な事業展開で上振れを期待したい。株価は戻り高値圏だ。高配当利回りなど指標面の割安感も評価材料であり、上値を試す展開を期待したい。

■24年5月期3Q累計順調、通期減益予想だが保守的

 24年5月期第3四半期累計の連結業績(23年5月期末より連結決算に移行したため前年比増減率は非記載)は売上高が209億02百万円、営業利益が12億52百万円、経常利益が12億32百万円、親会社株主帰属四半期純利益が8億64百万円だった。

 前年同期の非連結業績(売上高178億23百万円、営業利益13億38百万円、経常利益13億21百万円、四半期純利益9億13百万円)との比較で見ると、販管費増加(前年同期9億75百万円、当期10億67百万円)などの影響で減益の形だが、完成工事高(前年同期143億69百万円、当期167億98百万円)および完成工事総利益(前年同期15億53百万円、当期16億70百万円)は順調に進捗した。

 セグメント別に見ると、建設事業は売上高が167億98百万円、利益(全社費用等調整前営業利益)が16億27百万円、不動産事業は売上高が39億68百万円、利益が5億34百万円だった。建設事業の受注高は5件合計181億19百万円、受注残高は372億91百万円となった。

 なお全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が59億40百万円で営業利益が2億11百万円、第2四半期は売上高が76億51百万円で営業利益が4億59百万円、第3四半期は売上高が73億11百万円で営業利益が5億82百万円だった。

 通期連結業績予想は据え置いて、売上高が23年5月期比27.6%増の326億円、営業利益が5.7%減の18億70百万円、経常利益が8.0%減の18億20百万円、親会社株主帰属当期純利益が9.9%減の12億30百万円としている。配当予想は23年5月期比4円減配の31円(期末一括)としている。予想配当性向は30.0%となる。

 セグメント別の計画は、建設事業の売上高が8.1%増の214億円で利益(全社費用等調整前営業利益)が13.2%減の19億46百万円、不動産事業の売上高が119.7%増の109億70百万円で利益が65.4%増の11億30百万円、その他の売上高が69.4%減の2億30百万円で利益が2億06百万円の損失(前期は3百万円の利益)、営業利益の調整額が▲10億円(同▲9億45百万円)としている。建設事業の受注高の計画は8件合計210億円である。

 通期は大型案件の本体工事進捗などで完成工事高が過去最高となり、不動産事業も寄与するが、造注による特命工事の減少と建築資材価格の高止まりなどを考慮して売上総利益率の低下を見込み、販管費増加なども影響して減益予想としている。ただし保守的な印象が強い。積極的な事業展開で上振れを期待したい。

■株価は上値試す

 株価は戻り高値圏だ。高配当利回りなど指標面の割安感も評価材料であり、上値を試す展開を期待したい。4月12日の終値は838円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS102円87銭で算出)は約8倍、今期予想配当利回り(会社予想の31円で算出)は約3.7%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS664円54銭で算出)は約1.3倍、そして時価総額は約112億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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