上場早々の今2月期に「配当性向30%目標」掲げ、「21円配計画」のJRCとはこんな会社

2023年11月14日 08:03

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 今年:2023年8月に上場。上場後初の決算となる24年2月期に「配当性向3割目標」を公にし、現に「21円配当」を計画している。かつ新たな「成長事業」を抱えている。そんなIPO企業にはめったにお目にかかれない。

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 JRC(東証グロース)。ベルトコンベア関連部品(アイドウ・ローラ・プーリ・ベルトクリーナ・コンベアカバーetc)で、トップシェアを誇る。製造からメンテナンスまでを手掛けている。歴史は古い。1961年(昭和36年)に初代社長の浜口匠氏が、大阪でコンベア製品の製販事業を始めたことに始まる。現社長の浜口稔氏は3代目社長。

 上場前期:23年2月期は「10.83%増収、46.26%営業増益、52.29%最終増益」。そして今2月期は、「6.47%の増収(55億4100万円)、8.95%の営業増益(13億6400万円)、9.64%の最終増益(9億1000万円)、21円配」計画。

 詳細に見るとベルトコンベア事業が「4.1%増収、7.1%営業増益、営業増益率0.5P」。対してロボットSI事業が「46.9%増収、22%営業増益、営業増益率3.8P」。絶対額こそ前者が「大方」を占めるが、伸び率は後者に顕著。

 ロボット事業(ブランド名:ALFIS)には、2018年に進出。JRCでは、「自社工場で培った合理化のためのロボット導入の経験・ノウハウが基盤」としている。工場の生産ライン向けに例えば、樹脂成型型の組立工程の全自動化が可能。「言い換えれば労働力不足の補填、労働力コストの削減に寄与する」という次第。

 矢野経済研究所では2022年版で『人協働型ロボットの国際市場』について「2021年メーカーの出荷台数4万4204台/メーカーの出荷額1496億6900万円」したうえで、「26年14万2777台、32年には43万2514台/1兆538億2300万円」と推定した。成長市場。そんな状況下で記した様な伸び方を示している。

 IPOについては「小さく生まれて大きく育つがベスト」とされるが、JRCは23年8月9日に公開価格1110円に対し初値は1022円。7.9%下値で生まれている。高値は9日の1056円。本稿作成中の時価は716円/予想税引き後配当利回り2.34%余り。時間軸/株価軸から考えると、「既に地相場入り」とも見えるが断じることは難しい。好配当利回りを享受しながら、しばらくは様子見が賢明か。飛び乗り・飛び降り姿勢で対応する企業とは思えないからだ。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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