ビジネスシーンでよく使われる英語スラング (2)

2023年6月5日 06:37

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 今回も、前回同様、ビジネスシーンでよく使用される英語のスラングやカジュアルな表現をいくつか紹介しよう。直訳的な理解ではわかりにくいものもあるが、表現の背後にある意味やニュアンスを掴んでイメージを構築してほしい。これらの表現を理解し、使いこなすことで、ビジネス英語でのコミュニケーションが一層円滑になるだろう。

【前回は】ビジネスシーンでよく使われる英語スラング

■to keep somebody posted

 これはスラングというより、ビジネスシーンでよく使われる標準的な表現だ。「~に連絡を続ける」「最新情報を~に知らせる」という意味で、何か新しい情報や進捗があったときに、その情報を他人と共有するときに使う。

 「posted」とあるが、郵便ポストとは関係ない。「to post」という動詞で「郵送する」という意味もあるが、ここでの「posted」は、情報を送るというより、情報を掲示する、公にするというイメージに近い。かつては公共の掲示板に情報が「posted(掲示された)」ことから、今も「情報を知らせる」という意味で使われているのだ。

 ・I'll keep you posted if there are any changes to the schedule.(スケジュールに変更があったらお知らせします)

 ・Please keep me posted on the progress of the project. (プロジェクトの進行状況を教えてください)

■no-brainer

 これは一種のスラングだが、ビジネスコミュニケーションでよく使われる。直訳すると「脳を使わない」といった意味になるが、つまり、ある選択や決定がとても明白で、深く考えたり脳を使って悩む必要がないということだ。「考えるまでもないこと」「明らかなこと」「自明の理」などと訳せる。

 ・With such a high return on investment, investing in this project is a no-brainer.(このように高い投資収益があるのであれば、このプロジェクトに投資するのは自明の理です)

 ・Use the new software? It's a no-brainer.(新しいソフトウェアを使うかって?考えるまでもない)

■in a nutshell

 何かの説明を短く、ポイントを絞って伝えたいときに使う表現だ。直訳すると「ナッツの殻の中に」とでもなるが、「in a nutshell」で「要約すると」「簡潔に言えば」という意味になる。複雑な情報や話題を、ナッツの小さな殻に入れるように非常に簡潔にまとめるとイメージするとわかりやすいだろう。スラングというより標準的な表現だが、より一般的な表現で言い換えれば「in short」や「in brief」などとなる。

 ・In a nutshell, we need to increase sales and reduce costs. (要約すると、私たちがすべきことは売上を増やし、コストを削減することです)

 ・Our marketing strategy, in a nutshell, involves targeting a younger demographic.(我々のマーケティング戦略は、要するに、若年層をターゲットにすることを含んでいる)(記事:ムロタニハヤト・記事一覧を見る

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