もったいない食品のサブスク「ロスゼロ不定期便」、20万点流通を突破

2023年4月22日 10:02

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サービスのイメージ。(画像: ロスゼロの発表資料より)

サービスのイメージ。(画像: ロスゼロの発表資料より)[写真拡大]

 ロスゼロ(大阪府大阪市)は20日、もったいない食品を活かすサブスクリプションサービス「ロスゼロ不定期便」が、サービス開始1年5カ月で累計約20万点・50トンを再流通させたと発表した。1億円相当の食品が廃棄されることなく活用された。

【こちらも】食品ロス量、推計開始以来「最少」も522万トン

 ロスゼロ不定期便は、廃棄される可能性のある食品をメーカーなどから買い取り、消費者に届けるサービス。頻度は2カ月に1度。菓子や調味料、地方の名品など日本全国で廃棄されそうになった様々な商品を詰め合わせにしている。

 定価で9000円~1万円相当の商品を、5000円で販売する。平均して1度に約3~5kgの食品を届ける。サービス開始1年でユーザーは2500人となり、日本サブスクリプションビジネス大賞2022年の特別賞を受賞している。

 「いつ、何がどれだけ発生するか」予測できない食品ロスのデメリットを逆手にとり、「何が送られてくるか分からない福袋」として訴求し好評を博している。

 まだ食べられるのにも関わらず捨てられる「食品ロス」は、深刻な問題となっている。国内の食品ロスは年間522万トンに及び、日本国民が毎日茶碗1杯分を廃棄していることになる。

 このうち、約53%が製造や流通段階で発生する事業系の食品ロス。ロスゼロ不定期便ではこうした事業系から排出される食品を再流通させている。

 食品業界には、納入期限を賞味期限の3分の1以内とする商習慣「3分の1ルール」がある。そのため賞味期限が長く残っているにも関わらず、食品が廃棄されてしまうケースが多い。

 ロスゼロ不定期便には賞味期限が4週間以上の食品を過半数入れている。2週間以下の食品も5~10%程度入れる。その他、バレンタインやハロウィンなどイベント商品、製造過程で発生する規格外商品なども詰め合わせる。

 サブスクサービスは、ロスゼロが運営する食品ロス削減を目指すECサイト「ロスゼロ」で申し込める。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る

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