テスラ株、キャシー・ウッド氏がカギを握る?

2023年1月24日 16:19

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●キャシー・ウッド氏の購入でテスラ株が反発

 昨年後半から低調だった米電気自動車大手・テスラ社の株価が1月4日、著名投資家のキャシー・ウッド氏が運営するアークキャピタルによる購入を受け、反発した。

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 テスラ株は2023年初取引となった1月3日に約10%以上急落しており、ウッド氏の押し目買いはテスラ株が反発する大きな要因となった。

 ロイター通信によれば、ウッド氏は19日のウェブセミナーで、エネルギー株の上昇は理にかなっていないとした一方、テスラについては強気な見通しを示している。

 ウッド氏はテスラ株への強気な投資で知られており、テスラに対する市場の期待感が薄まる中、ウッド氏の存在感が増している。

●キャシー・ウッド氏とは?

 アーク・インベスト・マネジメントの創業者で天才女性投資家とも言われ、“女性版ウォーレン・バフェット”とも称されている。

 “破壊的イノベーション”に投資するというスタイルで、アーク・イノベーションというETFを運営しており、2014年~2020年までに約7倍以上のリターンをあげたことで名をはせた。

 2021年には女性の運営するファンドの世界トップ10に入るなど、世界的な投資家の1人である。

 テスラだけでなく、ハイテク企業への投資が中心で人工知能(AI)、次世代インターネット、ロボットなどの銘柄に投資している。

 テスラの株価は2022年、インフレやFRBの利上げなどの影響もうり、約60%急落していた。

 ウッド氏もそれにより大きな影響を受けており、ギャンブルとも取られかねない投資手法には、批判の声も高まっている。

●今後もテスラ株への投資は続ける?

 インフレが落ち着いたとしても、世界景気の減速とEV界の競争激化は避けられず、テスラにとっては2023年も苦しい1年となるかもしれない。

 ウッド氏は年明けの購入後も、テスラ株の押し目買いを続けており、ウッド氏が押し目買いをする場面が底値として今後も意識されるだろう。

 テスラ株は、2020年のコロナショック時のような存在感は無く、大きな材料が出ない限り、急上昇は難しいかもしれない。2022年は苦戦したウッド氏の投資手法が転換を迫れることが無い限りは、ウッド氏のテスラ株への動向に注目が集まるだろう。(記事:森泰隆・記事一覧を見る

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