山梨の岡島百貨店、「ココリ」での移転再開は3月3日 現店舗は2月14日で終了

2023年1月7日 09:46

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岡島百貨店新店舗のイメージ(MIRARTHホールディングス発表資料より)

岡島百貨店新店舗のイメージ(MIRARTHホールディングス発表資料より)[写真拡大]

 山梨県甲府市の中心商店街にある岡島百貨店(甲府市丸の内)が現店舗での営業を2月14日限りで終え、3月3日から近くの複合商業施設「ココリ」に移転して営業を再開することを明らかにした。ココリの地下1階から地上2階まで3フロアでの営業となるため、店舗の面積は7分の1ほどに縮小される。

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 新店舗は延べ床面積が約4,500平方メートル。地下1階は「上質な日常を提供する食のフロア」と位置づけ、デパ地下ならではの食物販の名店を集め、惣菜を強化する。主な出店テナントは山梨県初出店となる食料品・酒類の「明治屋」、肉の「わたなべ」、京都の「土井志ば漬本舗」、新潟伝統の味の「加島屋」など。

 地上1階は「上質ファッションのフロア」。化粧品と雑貨を中心に構成する。化粧品の「RMK」、婦人雑貨の「コールハーン・ラルコバレーノ」、紳士雑貨の「キプリス・マスターピース」などが新たに登場する。

 2階は「新しいライフスタイルのフロア」。催事場として潤い豊かな暮らしを提案する一方、「ポロ ラルフローレン」など人気ファッションブランドを集めるとともに、生活必需品から上質なギフトを提供する場所にする。

 岡島百貨店は甲府市の中心商店街で営業する山梨県唯一の百貨店。江戸時代の1843年に茶商として創業し、戦前の1936年に現在地で百貨店を始めた。1988年の増床で山梨県最大となる売り場面積約3万平方メートルとなり、県内トップの百貨店としてブランド力を維持していた。

 しかし、21世紀に入ると郊外型ショッピングセンターとの競争が激化したうえ、若者の百貨店離れの影響を受けて経営状態が悪化、規模を大幅に縮小して再スタートを切ることになった。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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