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LIFULL、空き家の築古別荘をリノベーション サウナ付貸別荘として展開へ
LIFULLは12日、空き家の築古別荘をリノベーションして付加価値を付け、貸別荘として提供するプロジェクトの実証実験を開始したと発表した。提供場所は栃木県の那須地域。第1弾として、リノベーションした築古別荘に3D木材加工技術を用いた組立式のサウナユニットを設置し、貸別荘として提供する。運営開始は22年10月25日を予定している。
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プロジェクト展開の背景には、別荘の空き家問題と、コロナ禍以降の働き方・ライフスタイルの変容がある。
総務省の「平成30年住宅・土地統計調査」によると、別荘などたまに寝泊りする2次的住宅は、全国で約38万戸あるという。都道府県別の空き家率ランキングでは、別荘などが多い山梨県が21.3%で1位、長野県が19.5%で3位、栃木県も17.4%で10位にランクインしている(全国平均は13.6%)。
空き家別荘の多くは、所有者の高齢化や建物の老朽化によるもので、景観の悪化や不動産価値の下落を招き、地域課題の1つにあげられている。
一方で、コロナ禍を経て働き方やライフスタイルの多様化が進み、旅行地で仕事をするワーケーションや、都心と地方での多拠点生活などといった選択肢が増加。気兼ねなく自然の中で過ごしたいというニーズの高まりがある。
そうした中でも中古別荘は、設備が現代にそぐわなかったり、老朽化してリノベーションの必要があったりと、流通の機会は限定的な状況にあるという。
第1弾の実証実験では、物件選定はLIFULLが実施し、リノベーションは、テクノロジーを用いてデジタル化した施工を手がけるa-tech(エーテック)が行う。施工後の物件はLIFULLが購入し、ウッドデッキを増床してサウナユニットを設置。サウナユニットは、LIFULLの出資先の1つで、3D木材加工技術を持つ建築設計会社のVUILD(ヴィルド)とLIFULLが共同で開発した。
貸別荘の運営は、中古別荘の販売や運営管理を行っている日本テーマパーク開発と、藤和那須リゾートが担う。プロジェクト全体はLIFULLが牽引する。
実証実験を終えた後は、中古物件として販売を予定。所有者には、利用しない期間に貸別荘として貸し出せるスキームも提供する。今後は、デジタルデバイスやセンサーなどを活用して空き家をスマートハウス化する事業を展開する、SOMPO Light Vortex(ソンポライトボルテックス)と連携し、新しい居住体験の提供を予定している。
LIFULLは本プロジェクトを通じて、手軽に別荘の宿泊や売買、貸借ができる仕組みを提供し、別荘のイメージや利用価値の再定義を図っていくという。(記事:三部朗・記事一覧を見る)
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