2022年は大地震が発生か 太陽黒点と大地震の気になる関係

2022年1月19日 16:38

印刷

 地震が起きるのは地球が生きた惑星であるが故で、人類はそれから逃れることはできない。人類はこれまで様々な角度から、地震研究を進めてきた。

【こちらも】中国の史書と年輪に見られる中世の太陽活動の痕跡が一致 京大の研究

 地震を純粋に理論的なアプローチで研究する科学者の大半は、地震予知は不可能だと主張する。他方で地震に対する見方を変えて、統計的なアプローチで地震と様々な因子との相関性を研究する立場の科学者たちは、地震予知はある程度可能であると主張。双方の見解は真っ向から対立している。今回紹介する情報は、2022年は大地震がはっせいするかもしれない、という気になるものだ。

 九州大学宙空環境研究センターでは、太陽黒点と大地震の関係を調査しており、その結果の一部が、東日本大震災が起こった直後の2011年9月26日に毎日新聞で公開されている。記事では、太陽の黒点数が少ない時期ほど巨大地震の発生頻度が高いとの分析結果が示されていたが、今から11年以上前のことであり、この情報は現在の日本では忘れ去られている。

 だが、これには見過ごしてはおけない重要な情報が含まれていた。それは東日本大震災も太陽黒点数が少ない時期に起きていたという事実である。太陽黒点が11年周期で増減を繰り返すという一般によく知られた経験則と相まって、2022年が大地震の発生年になるのではないかという不安が頭をよぎる。

 九州大学の分析によれば、1963~2000年にはマグニチュード8.0~9.9の地震が28回発生。その79%が太陽黒点数の最小期に集中していたという。

 この新聞記事が世間を賑わせた1年後の、2012年度日本地震学会秋季大会では、九州大学の分析結果を否定する発表が、北海道大学の研究者によってなされている。

 これによれば、1900年から2011年の間に発生した大地震と、黒点数との間にはっきりとした相関は認められないという。対象期間や地震規模(北大はマグニチュード7以上を分析対象としていた)が異なり、どちらが正しいかは単純には判断ができないが、備えあれば憂いなしで用心に越したことはないだろう。(記事:cedar3・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事