キャリアリンク、日立建機、ナルミヤなど/本日の注目個別銘柄

2022年1月14日 15:42

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記事提供元:フィスコ


<3048> ビックカメラ 1006 +62大幅反発。前日に第1四半期決算を発表、営業益は22億円、前年同期は「収益認識に関する会計基準」を適用していないが、37.5億円で前年同期比減益に。通期計画157億円に対しては低調なスタート。ビックカメラ単体の赤字が拡大したほか、コジマなども減益に。一方、発行済み株式数の3.4%に当たる600万株、50億円を上限とする自社株買いを同時発表、19年4月以来の実施で、ポジティブなサプライズとなった。

<6070> キャリアリンク 1420 +209急伸。前日に業績予想の上方修正を発表、営業利益は従来の28.3億円から37億円、前期比35.6%増にまで引き上げた。上半期実績は前年同期比8.1%増にとどまっていたため、想定以上の上振れと捉えられる形に。今期末にかけて売上計上予定のBPO案件が予想以上に受注できているもよう。人員やシステムの効果的な活用推進なども寄与。安値圏にあった株価の見直し材料につながっている。

<4432> ウイングアーク 1710 -286急落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業益は46.6億円で前年同期比2.1倍、9-11月期も17.4億円で同3.3倍の水準に。企業のDXへの取り組み拡大などを背景に、帳簿・文書管理ソリューション、データエンパワーメントソリューションともに順調に拡大。ただ、前日の米国市場ではマイクロソフトなどIT関連株が大幅安。本日の東京市場でもグロース全般が売られ、地合い悪化から好決算が材料出尽くしに。

<3853> アステリア 985 +70急伸。前日に業績予想の上方修正を発表、営業利益は従来の10億円から34億円、前期比4.1倍にまで引き上げた。投資事業における出資先であるエッジAI開発企業のGorilla社がナスダック市場に上場することに伴い、有価証券評価益38億円を計上する見込みとなった。一方、評価益の計上を背景に、積極的なマーケティングを追加実施するようだ。あらためて企業価値の向上を評価する動きにつながっている。

<9275> ナルミヤ 1093 +150ストップ高比例配分。ワールドがTOBを実施して子会社化することを発表、同社はTOBに賛同している。ワールドは現在25.0%の株式を保有しているが、保有比率を51.58%にまで高めて子会社化を目指すもようだ。買い付け株数は最大で269万930株となる。TOB価格1230円にひとまずサヤ寄せを目指す動きのほか、ワールド子会社化後の業容再建などを期待する動きにもなっている。

<6432> 竹内製作 3065 +173大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は142億円で前年同期比41.0%増、9-11月期も同30.3%増と2ケタ増益基調が継続。半導体不足や物流混乱の影響が限定的として、通期予想は従来の142億円から167億円に上方修正。年間配当金計画も58円から68円にまで引き上げた。9-11月期の受注高、期末受注残高も過去最高水準となっており、来期以降の業績安心感にもつながる形へ。

<6305> 日立建機 2976 -609急落。日立製作所が保有する同社株の約半分を売却する方針を固めたと報じられている。売却先は伊藤忠と国内投資ファンドの日本産業パートナーズとされており、売却額は約2000億円規模になるもよう。日立製作所では検討していることは事実としている。株式売却自体は想定されていたとみられるが、市場では100%売却に伴うTOBの実施などが期待されていたとみられ、これに伴うプレミアム期待は剥落する状況に。

<3382> 7&iHD 5161 +240大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、9-11月期営業利益は1168億円で前年同期比10.3%増、上半期の同3.6%増から増益率は拡大。海外コンビニ事業におけるガソリンの粗利益率上昇などが下支えに。通期予想は従来予想の3800億円から4000億円、前期比9.2%増に上方修正した。実績、通期見通しともに市場予想線で大きなサプライズはないものの、堅調決算を受けての買い安心感が先行する形に。

<9983> ファーストリテ 63910 +4770大幅反発。前日に第1四半期決算を発表、事業利益は1162億円で前年同期比4.1%増益、会社側では計画を大幅に上回ったとしている。中国以外の国が好調で海外事業が大幅増収増益とけん引役になり、国内ユニクロ事業も大幅減収減益となったが、計画は上回ったもよう。国内、中国市場への懸念が強かった中、最大の繁忙期である第1四半期の順調決算確認で、買い安心感が強まる形になっているもよう。《ST》

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