しぶんぎ座流星群、2022年1月4日は絶好の観望条件に

2021年12月28日 08:20

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1月4日午前3時ごろの東京の星空 出典:国立天文台

1月4日午前3時ごろの東京の星空 出典:国立天文台[写真拡大]

 2021年12月14日の双子座の流星群は、雲が多く期待はずれであった人も多かったのではなかろうか。だが2022年1月は、ペルセウス座流星群、双子座流星群と並んで3大流星群の1つに数えられるしぶんぎ座流星群が、近年まれにみる観望の好条件となる模様だ。

【こちらも】「しぶんぎ座流星群」の観察方法 「2018年ふたご座流星群」の結果から考察

 流れ星が出現し始めるのは1月4日午前1時ごろで、出現数がピークになるのは朝5時から6時ごろと予想されている。また2022年のそのころは、新月でまだ日の出にも時間があるため、空は十分に暗く、沢山の流れ星が肉眼でしっかりと捉えることができるであろう。

 流星群の出現時間が予測できるのは、流星群のもととなる塵をばらまいていく母天体の軌道が、予め分かっているからだ。その軌道を地球が何時ごろ横切るかは計算で正確に求められるが、出現数の予測は実は非常に難しい。なぜならば、母天体がばらまく塵の量がどのくらいあるのかまでは、観測で確認ができないからだ。

 したがって、流星群の出現数は例年の統計から予測するしかなく、年によってばらつきが生じることはやむを得ない。だが3大流星群は毎年当たり外れが少なく、安定した出現数が期待できるものと思われる。

 国立天文台では、しぶんぎ座流星群のピーク時には、空の暗い所では1時間で50個以上見られる可能性があるとしている。放射点は、おおぐま座にある北斗七星の、ひしゃくの柄先端にあたる付近だ。ひしゃくに並ぶ星が描くカーブを、少し延長した先に視線をやれば、赤く明るい1等星が目につく。うしかい座のアークトゥルスだ。この辺りを中心としてなるべく広い範囲を肉眼で眺めるとよいだろう。

 流れ星の観察は根気も必要だ。最低でも15分くらいはじっくりと空を眺めてみよう。星が流れた瞬間は言葉に言い表せないほどの感動を味わえるはずだ。ただし、寒気が猛威をふるう時期なので、防寒対策は万全にしたい。夜半から明け方にかけては1日で最も気温が下がるタイミングだ。オミクロン株の拡散も気になりだしている時期だけに、感染対策にも気をつけたい。(記事:cedar3・記事一覧を見る

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