パソナグループ、22年5月期上期予想を上方修正 通期は据え置く

2021年12月2日 11:32

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■売上高は9%増、営業利益は11%増で着地予想

 人材派遣事業を手がけるパソナグループ(2168)は11月30日、22年5月期第2四半期累計(21年6月~11月)の連結決算予想を上方修正した。売上高は当初予想の1710億円から5.3%増の1800億円(前期同期比9.2%増)、営業利益は85億円予想から41.2%増の120億円(同11.1%増)、純利益は35億円から28.6%増の45億円といずれも想定を上振れる予想。

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 予想に対する通期の進捗率は、売上高が51.4%、営業利益及び純利益が60.0%と良好な数値だが、通期業績予想はコロナ禍の影響を加味し据え置きとした。営業利益及び純利益は前年同期比を下回る予想だったが、一転増益と業績は好調。通期業績予想の上方修正への可能性が残された状況だ。

■BPO事業が好調

 人材紹介や人材派遣事業を手がけるパソナグループ。期初の時点では緊急事態宣言発出等、事業環境が不明瞭なことから、前期決算とほぼ同水準を予想していた。だがコロナ禍の影響が落ち着いてきており、また緊急事態宣言の解除も相まり、業績が良好に推移した模様。特に企業等よりコールセンター業務等を請け負うBPO事業への需要が旺盛で、売上の向上に寄与したという。

 また、コロナ禍1年目を経て採用を抑えていた企業による新規採用需要が増えてきている他、コロナ禍で職を失った人の再就職支援等事業環境が明るいことから、下期もある程度好調に推移するものと想定される。

■本社機能の一部を淡路島へ移転

 パソナグループは、人材ビジネスを手がける企業の中でも独自戦略を打ち出している。20年秋に本社機能の一部を兵庫・淡路島へ移転することを発表。24年5月期に本社業務の大半を淡路島へ移転することを公表し注目を集めた。テレワーク等各企業にて働き方改革が起きる中、地方創生に寄与する新たな働き方の事例を提供している。

 国や自治体と連携し、淡路島にある公営施設をテーマパーク化にし観光客を集めるなど、同業の中でも特異な事業を展開している。本業である人材ビジネスと別輪で事業拡大を狙う地方創生ビジネスが好調に推移することで、パソナグループを模範とし、本社機能の地方移動を模索する企業も増えてくるだろう。(記事:拓蔵・記事一覧を見る

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