8月の派遣時給は続伸、ディップ「はたらこねっと」求人数は前年比54.3%増

2021年9月17日 07:39

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 求人サイトを運営する各社が8月度の派遣スタッフ時給を発表し、3社ともに派遣スタッフの時給が高い水準で推移していることが分かった。

【前月は】7月の派遣時給は続伸、エンジャパンとリクルートは過去最高を更新

■リクルートは16カ月連続で増加

 14日、リクルートの調査研究機関のジョブズリサーチセンターが8月度の「派遣スタッフ募集時平均時給調査」を発表した。3大都市圏(関東・東海・関西)の平均時給は前年同月比31円増の1,735円となり、16カ月連続で前年同月比プラス。過去最高時給だった7月の1,742円には及ばないものの、それに次ぐ2番目に高い時給だった。

 職種別で大きく時給が上がったものでは、通訳・翻訳が1,828円(前年同月比:120円増、以下同じ)、IT・技術系の運用・管理・保守が2,164円(98円増)、看護師・准看護師が1,945円(186円増)などがある。反対に時給が下がった職種には財務・会計が1,597円(117円減)、OAオペレータが1,694円(330円減)、IT・技術系のOAインストラクターが1,686円(171円減)などがある。

 エリア別では関東の平均時給は前年同月比1円増の1,816円となり2カ月ぶりにプラス。東海は同3円増の1,593円で2カ月連続プラス。関西は同50円増の1,542円で3カ月連続のプラスだった。

■エンジャパンも10カ月連続で増加

 15日、エンジャパンが8月度の「募集時平均時給レポート」を発表した。3大都市圏平均時給は前年同月比49円増の1,621円となり10カ月連続でプラス。リクルート同様に過去最高時給だった7月の1,624円に次ぐ高い時給だった。7月の時給をやや下回った要因として、介護関連の人材需要が短期で高時給のものから長期で低めの時給に推移したことや、秋冬のセールに向けて比較的時給の低い軽作業の案件が増加したことなどがある。

 職種別で大きく時給が上がったものでは、通訳・翻訳が2,112円(前年同月比:77円増、以下同じ)、営業・企画営業・ラウンダーが1,767円(107円増)、デザイナー(住宅・インテリア)が1,667円(132円増)、IT系のテスト・評価が2,074円(135円増)、ハード系設計が2,229円(132円増)、インストラクター・講師・教師が2,030円(167円増)などがある。

 反対に時給が下がった職種には広報・宣伝・IRが1,691円(75円減)、研究開発関連が1,929円(92円減)、医療・介護系の研究開発関連が1,570円(194円増)などがある。

 エリア別では関東エリアが前年同月比70円増の1,707円となり10カ月連続でプラス。東海エリアは同36円増の1,408円となり14カ月連続でプラス。関西エリアは同41円増の1,437円となり36カ月連続でプラスだった。

■ディップも8カ月連続で増加

 同日、ディップが8月度の「派遣時給データ」を発表した。3大都市圏(関東、関西、東海)の派遣平均時給は前年同月比65円増の1,491円となり、8カ月連続でプラスとなった。また8月度に「はたらこねっと」へ掲載した派遣・紹介予定派遣の求人件数は約12万2,000件となり前年同月比54.3%増だった。

 職種別で大きく時給が上がったものでは、通訳・翻訳が1,955円(前年同月比:77円増、以下同じ)、営業・企画営業・ラウンダーが1,725円(132円増)、映像・音響が1,809円(90円増)、その他IT・技術系が2,220円(225円増)、その他医療・介護・研究・教育系が1,509円(235円増)、試験監督が1,316円(175円増)などがある。

 反対に時給が下がった職種には、営業アシスタントが1,462円(322円減)、インテリアコーディネーターが1,569円(242円減)、その他WEB・クリエイター系が1,657円(198円減)、SE・プログラマ(WEB・スマホ系)が2,262円(287円減)、治験が2,026円(216円減)などがある。

 エリア別では関東エリアが前年同月比80円増の1,589円、東海エリアが同37円増の1,343円、関西エリアが同42円増の1,375円となり、3地域とも引き続き前年同月比プラスだった。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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