フォースタートアップスは「国内スタートアップ資金調達金額ランキング」を発表!「STARTUP DB」調査結果

2021年7月9日 14:12

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■SmartHRが首位浮上、スマートニュースが2位に新規ランクイン

 成長産業支援事業を推進するフォースタートアップス<7089>(東マ)は、継続的に国内スタートアップ動向に関する調査を行い、同社サービスである「STARTUP DB(スタートアップデータベース)」に調査結果を公開している。今回は、2021年1月から6月までを対象とした「国内スタートアップ資金調達金額ランキング(2021年1月~6月)」を発表。

 2021年1-6月の国内スタートアップ資金調達金額ランキングでは、先月のランキングでは2位だったクラウド人事労務ソフト「SmartHR」を展開するSmartHRが1位に浮上した。

 同社は2021年6月、Light Street Capitalをリード投資家に、既存株主・新規投資家を引受先とした第三者割当増資と新株予約権付社債による約156億円の資金調達を実施。今回の調達を通じて、人材基盤の形成や幅広いマーケティング活動によって安定した事業成長を進める方針。

 また、スマートニュースは、登記簿から約142億円の新規の資金調達を確認し、ランキング2位に躍り出た。同社は2019年にシリーズEにおける総額100億円の調達を発表し、米国での事業展開を加速させる方針を提示。今回の調達により、同社の累計資金調達金額は300億円を突破した。

 Heartseedは、iPS細胞由来の再生心筋により重症心不全患者の治療を目指す慶應義塾大学発のスタートアップ。2015年の設立以来、“再生医療で心臓病治療の扉を開く”というミッションを掲げ、心筋再生医療の1日も早い臨床応用に向けて取り組んでいる。2021年6月には、SBIインベストメントやSMBCベンチャーキャピタル、ニッセイ・キャピタル、メディカルインキュベータジャパン、メディパルホールディングス、三井住友トラスト・インベストメント、伊藤忠ケミカルフロンティア、慶應イノベーション・イニシアティブ、東京大学協創プラットフォーム開発を引受先とした総額40億円の資金調達を実施。累計資金調達金額は約82億円となった。

 今回調達した資金は、iPS細胞由来心筋球HS-001の臨床試験や次世代開発品の非臨床試験、製造技術開発費用等に充て、HS-001の再生医療等製品としての国内薬事承認と早期の海外治験の開始を目指す方針。

 同じく40億円の資金調達を実施し、新規ランクインを果たしたユニファは、IoTやAIを活用した保育支援サービス「ルクミー」シリーズなどを提供するスタートアップ。日本における保育士不足やジェンダーギャップといった社会課題に対して、テクノロジーを活用することで保育者の検温や連絡帳記入などの業務負担の削減、保育者の時間と心のゆとりの確保に貢献。これにより、子ども達との関わりに保育者が集中でき、保育の質の向上を確保できる環境作りを支援していく。

 2021年6月には、シリーズDラウンドとして、クロスオーバーの海外機関投資家やESG・インパクト投資家等を中心に、国内外の投資家から総額40億円の資金調達を実施。同時に監査等委員会設置会社へ移行している。調達した資金は、「ルクミー」シリーズや新規事業に関わるプロダクト開発費用、更なる顧客施設拡大に向けたマーケティングなどに充て、事業基盤や経営基盤を強化するとしている。

■ランクイン企業のうち、7社が累計資金調達金額100億円超え

 トップ20にランクインしている企業のうち、累計調達金額が100億円を超えている企業はSmartHR、スマートニュース、Paidy、Mobility Technologies、ネットプロテクションズホールディングス、ディーカレット、TBMの7社。

 また、設立5年以内のスタートアップは、ネットプロテクションズホールディングス、ディーカレット、ビットキー、Legal Force、アクセルスペースホールディングスの5社で、全社が25億円以上を調達している。

 先月のランキングから順位を2つ上げ、4位にランクインしたネットプロテクションズホールディングスは、シンガポール投資運用会社のPavilion Capitalから10億円の資金調達を実施。今後の東南アジア領域への進出を視野に入れ、事業拡大にむけたプロモーション活動の強化や新規機能開発などに対する財務基盤強化に注力していく方針。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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