ウェス・アンダーソン監督最新作『フレンチ・ディスパッチ』 日本公開は2022年

2021年7月6日 16:53

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公開されたポスター。©2021 20th Century Studios. All rights reserved.

公開されたポスター。©2021 20th Century Studios. All rights reserved.[写真拡大]

 ウェス・アンダーソン監督最新作『THE FRENCH DISPATCH OF THE LIBERTY, KANSAS EVENING SUN』(原題)が、2022年に日本公開となることが決まった。

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 邦題は『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』。20世紀フランスの架空の町を舞台に、一癖も二癖もある編集者たちの物語が紡がれる。

 今回の一報とあわせて日本版ポスタービジュアルも公開されている。

●唯一無二の世界観が魅力

 『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』(以下『フレンチ・ディスパッチ』)は、とある米国新聞社の支局で働く、才能豊かな編集者たちの物語である。

 発表されたポスタービジュアルは、劇中に登場する架空の新聞「フレンチ・ディスパッチ」の表紙を模したもの。イラストを見るだけでも、その特異な世界観がうかがい知れる。

 ウェス・アンダーソンといえば、独自の映画哲学により全世界のファンを唸らせてきた監督である。

 細部まで徹底したカメラワークに、どこか茶目っ気のあるキャラクター。政治や歴史といった重たいテーマを含みながらも、軽妙なコメディに昇華してみせる手腕も魅力だ。

 また大の親日家としても知られており、前作『犬が島』(2018年)では黒澤明や宮崎駿といった名監督へのオマージュを捧げてみせた。

●常連&初参加の豪華キャストにも注目

 そんな監督の世界観に惹かれてか、本作『フレンチ・ディスパッチ』には屈指の豪華キャストが集まった。

 まずはアンダーソン作品の常連であり、監督とは旧知の仲であるオーウェン・ウィルソン。ビル・マーレイやジェイソン・シュワルツマンなど、お馴染みの面々も顔を揃えている。

 一方、アンダーソン作品初参加となるのがベニチオ・デル・トロ。『チェ 28歳の革命』(2008年)で主演を務めた名優だ。

 さらに『君の名前で僕を呼んで』(2007年)のティモシー・シャラメ、『アデル、ブルーは熱い色』(2013年)のレア・セドゥと、非常に豪華な布陣が敷かれている。

●ウェス・アンダーソン監督の略歴

 1969年テキサス州ヒューストン生まれ。大学より映画製作を始め、『アンソニーのハッピー・モーテル』(1996年)で商業デビューを飾る。

 キャリアの初期から頭角をあらわし、2001年の『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』でアカデミー脚本賞にノミネート。独自の世界観を確立し、『ファンタスティック Mr.FOX』(2009年)や『ムーンライズ・キングダム』(2012年)などの意欲作を連発する。

 2014年の『グランド・ブダペスト・ホテル』は、東欧の豪華ホテルを舞台に、コンシェルジュとベルボーイの不思議な関係を描いた作品。同作はベルリン国際映画祭グランプリ(銀熊賞)を受賞し、米アカデミー賞では作品賞を含む4部門に輝いた。

 今回発表された『フレンチ・ディスパッチ』は、ストップモーション・アニメ『犬が島』(2018年)以来の監督作品。2021年7月6日より開催される第74回カンヌ国際映画祭において、ワールド・プレミア上映が予定されている。(記事:村松泰聖・記事一覧を見る

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