株式投資は現物ポジションの長期保持と空売りのリスクヘッジで堅実に資産運用を

2021年6月21日 07:37

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 6月14日にナスダックは終値で1万4174を付けて史上最高を更新、ダウ平均も5月7日に史上最高の3万4,777ドルとなるなど、2021年に入って一時の下落はあったものの、株価は空前の青天井相場を快走中だ。

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 そのおかげで、2021年に入ってからの空売りファンド(ヘッジファンド)は様子見ポジションを続けていた。だが6月15日のFRB会見を機に様相が変わりつつある。というのも、FRBでは直近のインフレ傾向を懸念し、比較的早いタイミングで低金利と量的緩和を見直すと公表。それを受け、ダウ平均もナスダックも急ブレーキが掛かり、一旦足踏みのスタンスをうかがわせている。

 一方、空売りファンドは5月のダウ平均最高値からの調整局面を捕らえ、やや勢いを増した感がある。今後、株式相場の大きな資金源であった量的緩和の抑制を見据えて、コロナショック後の回復相場は一旦手じまいとの予測で再び空売りを強化し始めている。

 国内の株式市場も、ダウ平均につれ高の状態で相場を押し上げているが、今後は調整局面がよりはっきりした形で表れてくることを考慮すべきだ。つまり、長期トレンドの右肩上がりを捕らえつつ、調整局面でのリスクヘッジを積極的に取り組む必要があるということだ。

 個人投資家の多くが信用買いを安易に利用する傾向があるが、空売りでリスクヘッジをする人は意外と少ない。信用買いは2倍3倍のレバレッジを効かせ、現物と併せて上昇相場狙いのギャンブルになりやすい。それでは、もし逆目が出たら大きな損益を被ることになる。

 だがリスクヘッジの空売りを現物と同レベルで立てるなら、それは資金の守りになる。もし空売りが外れても、損額は現物が生む利益と相殺され、極めてダメージが少ない点にも注目できる。

 なだらかに右肩上がりをする相場では、季節的な要因や政治的な要因での調整局面をいかにしのぐかが資金を目減りさせないポイントとなる。そこで、下落懸念のあるタイミングでリスクヘッジの空売りを取り入れるのが望ましいだろう。

 現物はあくまでも長期保有ポジションを崩さず、過熱気味の局面や、マイナスのニュース発表、今回のコロナショックのような経済的なマイナス要因の発生タイミングで、素早く空売りで対応する。ただし、現物以上に大きなポジションを立てるとハイリスクとなるので注意すべきだ。空売りは下落局面での損益カバーということで、信用取引の乱用は投資を迷走させることを知っておきたい。

 リスクヘッジの空売りだが、加熱時のヘッジは売り上がっていく形が良い。ボリンジャーバンドの3αを抜けて上昇する場面に入ったら、価格が2、3%上がるたびに空売りを立てる感じにする。あるいは、明らかにピークアウトが確認された時点でとりあえず空売りを入れて様子を見るのも必要だ。

 特段に下落要因がない場合でも、万が一の抑えとして入れておくと損失が少なくて済むだろう。また、リーマンショックやコロナショックのような世界経済を揺るがすようなニュースを知ったら、その場で空売りポジションを立てるのを忘れてはならない。

 繰り返しになるが、空売りはあくまでもリスクヘッジで、それで利益を出すトレード方法は要注意だ。長期の資産運用を目的で株式トレードを行う場合、絶対に深追いは禁物。セオリーとしては、将来性のある銘柄を複数現物買いでキープし、途中の売買は控え目にする。調整局面は空売りで対応し、基本は現物のロングポジション維持で利回りを上げていくのが得策だろう。(記事:TO・記事一覧を見る

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