コロナ禍でも賃料収入は安定的 長期資産運用にはワンルーム賃貸も狙い目か

2021年6月16日 08:59

印刷

 コロナ禍にあっても、マンションやアパートの賃貸市場は大きく崩れることはなかった。不動産情報サービス・アットホームの募集家賃動向(2020年9 月)によると、20年春の繁忙期はコロナショックがダイレクトに経済を直撃したため、賃貸住宅の成約件数に停滞はあったものの、家賃相場は高値で推移してきた。日本でも迅速に経済支援対策が講じられたことで、住居確保の点では適度にダメージが回避された格好だ。同年9月のマンション家賃動向を見ると、早々にコロナ前の数値に戻っている地域が出ている。

【こちらも】源泉徴収ありの特定口座による投資、損益通算と繰越控除の活用を

 都心のオフィス・テナント賃料では、コロナショックによる下落からの回復が鈍いが、居住用のマンション・アパートの賃料に関してコロナによる下落は目立たず、3大都市圏では上昇トレンドをキープ、または横ばいを維持しているところがほとんどであった。

 東京23区を見る限り、ワンルームなど1人用住居の賃料は横ばい、カップルやファミリー用では上昇トレンドである。この点について評論家の見解には、コロナ禍による経済不安から各世帯層で賃貸派が増加しているともある。

 そこで不動産による資産運用だが、分譲マンション購入による賃貸運用で安定収入を目指すことも選択肢の1つに入るだろう。これまでは区分所有による不動産投資はリスクも大きいとされてきたが、近年の動向やコロナ禍により、変化も出てきている。またコロナ禍にあっても賃料や空室率に大きなダメージの出ない賃貸業は、長期資産運用ではメリットとなる。

 今後の傾向を読むならば、都市部ではワンルームかカップル用の間取りが狙い目だ。平成27(2015)年国民生活基礎調査の世帯票年次推移を見る限り、東京都の世帯当たり人員の平均が年々下がり続けており、平成元年(1989年)に3.10人だったものが、2.49人に減少している。さらに2020年には1.96人、2040年には1.85人との予測もある。

 今後は、テレワークなどライフスタイルも変わっていくため、ファミリー世帯の地方移住が進み、反対に単身者の都市部集中が加速するものと見受ける。だからこそ、オシャレで機能的なワンルームや1LDKを購入して賃貸収入を確保する資産運用に魅力が高まるのだ。

 ここで賃貸収入の利回りを間接的に高めるノウハウについて確認しておきたい。周知のことではあるが、賃貸収入は必要経費や設備費を差し引いて所得税が課税されるため、家賃収入にかかる税金がかなり軽減できるだろう。

 まず、賃貸用のマンションの購入費用を減価償却で落とせる。鉄筋コンクリートの分譲マンションであれば47年の減価償却で、3000万円の購入価格ならば、ざっと年に66万円が必要経費になる。しかも、修繕費や火災保険料など賃貸運営にかかる費用も計上でき、その上で通信量や交通費、事務所費(自宅)と光熱費など生活費の一部も経費となるのだ。

 なお、賃貸の他に収入があれば損益通算ができ、場合によっては本業の納税分が減額できる。このように不動産の賃貸業では、投資信託やFXトレードでは得られない減税効果がある点に注目したい。賃貸収入が安定している物件を確保すれば、定期的な賃料収入に減税効果によって高い利回りが期待できるだろう。

 また、現在はマイナス金利時代のため、分譲マンション購入のためのローン金利が低く抑えられることもメリットだ。住宅ローンのほとんどには団信保険といって、死亡や高度障害、3大疾病によって働けない場合はローン残金が保険金として支払われるサービスもあり、資産の素となるマンション維持がしやすいこともある。

 賃貸業は、不動産投資の中でもローリスクな資産運用とされる。堅実で丁寧な運用を心がければ、年5~10%の利回りは決して難しくないだろう。今後は、都市部のオシャレで機能的なワンルームマンションも狙い目となるだろう。(記事:TO・記事一覧を見る

関連キーワード資産運用不動産投資

関連記事