冷凍冷蔵倉庫型のレーザー誘導無人フォークリフトを開発 三菱重工ら

2021年6月15日 07:40

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荷物を搬送するPLATTER Auto(画像:三菱重工業の発表資料より)

荷物を搬送するPLATTER Auto(画像:三菱重工業の発表資料より)[写真拡大]

  • 荷物を受け取るPLATTER Auto(画像:三菱重工業の発表資料より)

 三菱重工業は14日、作業内容に応じて搬送計画を立てられるレーザー誘導方式の無人フォークリフト「PLATTER Auto」を開発したと発表した。開発は、三菱重工グループの三菱ロジスネクスト、ニチレイロジグループとで共同で実施した。3社は、PLATTER Autoを冷凍冷蔵倉庫作業へ導入することで、低温環境下での作業者の負担軽減や慢性的な労働力不足の解消につなげていくという。

 PLATTER Autoに採用されたレーザー誘導方式とは、AGF(Automated Guided Forklift:無人フォークリフト)上部のレーザースキャナで倉庫内の反射板をスキャンし、車輛の現在地を認識して走行する技術。AGFの走行・搬送ルート指定などはシステムで行うため、作業内容に応じて設定が可能。

 磁気誘導方式による走行ルートに磁気ガイドを埋め込むなどの床面工事は不要で、工事工数・費用の削減にもつながる。貸倉庫などへも設置が可能となる。

 三菱重工は、AGFについて約50年研究開発を実施しており、1971年には世界初のAGFを開発した。他方、全国約80カ所に保管型物流センターを持つ低温物流のリーディングカンパニーであるニチレイロジグループでは、冷凍倉庫の業務革新の一環としてAGFの運用を推進。今回の共同開発に至った。

 ニチレイロジグループは業務革新の方向性として、前述の労働力不足解消などに加え、人と機械の特性を活かした現場作業の「誰でもできる化」を掲げている。PLATTER Autoの操作もシンプルで、専用タブレットで搬送先などの指定を行う程度となっている。

 PLATTER Autoは、2020年3月から実証実験を開始し、2021年3月からはマイナス10度の環境下で稼働を開始した。実際の稼働では、冷蔵冷凍部屋のある階の一角で待機しており、該当階に荷物が届くとタブレットの操作指示に従って作業を開始。自動で荷物置き場まで荷物を取りに行き、マイナス10度の部屋の指定された位置に荷物を配置する。配置後は待機場所へ自動で戻り、走行ルート上の扉の開閉も、自動信号のやり取りで連携して自動で行う。

 三菱ロジスネクストは今後、マイナス25度クラス(冷凍食品やアイスクリームが溶けない温度)での作業無人化を目指し、使用可能なAGFの開発に着手していくという。ニチレイロジグループは、引き続き先端技術の導入や作業のデジタル化を進め、持続可能な物流の実現に取り組んでいく方針だ。(記事:三部朗・記事一覧を見る

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