3月外食市場、14カ月連続のマイナスに リクルート調査

2021年5月7日 07:57

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 リクルートの調査によると、3月の外食市場は前年を引き続き下回るものの、緊急事態宣言の解除などを受けて前月に比べると市場規模は回復傾向を示したことが分かった。

【前月は】2月外食市場、13カ月連続マイナスに 2カ月連続で2000億円割れ リクルート調査

■外食市場は14カ月連続でマイナス

 6日、リクルートが2021年3月の外食市場調査を発表した。3月の外食市場規模は前年同月比380億円減の1,788億円となり、14カ月連続でマイナスとなった。3カ月連続で外食市場規模が2,000億円を下回ったものの、1月(外食市場規模:1,472億円、前年同月比:1,794億円減)、2月(同1,362億円、1,699億円減)と比較してマイナス幅が小さくなっている。

 但し、1月、2月ともに前年は3,000億円を上回っていたのに対し、2020年3月は既に一部の店舗が臨時休業や時短営業をしていたこともあり、前年同月から1500億円減の2168億円と調査開始以来過去最低(当時)を記録していた。

 外食実施率は前年同月比4ポイント減の56.1%ながらも3カ月ぶりに50%を超えた。外食頻度は同0.36回減の3.31回。外食単価は同35円減の2,360円。5カ月連続で3つの数値ともにマイナスとなっている。

■外食単価は女性を中心に反転

 圏域別の市場規模は首都圏が前年同月比263億円減の911億円となり、16カ月連続でマイナス。関西圏が同96億円減の550億円となり、14カ月連続でマイナス。東海圏が同21億円減の247億円となり、13カ月連続でマイナスとなった。

 外食実施率は男女ともに全ての年齢層でマイナス。その一方で外食単価は20代女性(3月の外食単価:2,554円、前年同月比:186円増)、30代女性(同2,322円、2円増)、50代女性(同2,543円、64円増)、60代男性(同2,712円、178円増)で前年を上回った。

■ファミリーレストラン・回転すし等はプラス

 業態別の市場規模で唯一前年を上回ったのはファミリーレストラン・回転すし等で市場規模は178億円、前年同月比1億円増だった。

 マイナス幅の大きかった業態には和食料理店(市場規模:276億円、前年同月比:53億円減)、中華料理店(同102億円、34億円減)、居酒屋(同288億円、161億円減)など。比較的マイナス幅が小さかった業態には、アジアン料理店(同35億円、3億円減)、すき焼き・しゃぶしゃぶ・鍋・おでん等の専業店(同41億円、3億円減)などがある。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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