川崎船、アゼアス、トビラシステムズなど/本日の注目個別銘柄

2021年3月11日 15:45

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記事提供元:フィスコ


<3141> ウエルシアHD 3860 +270大幅続伸。ゴールドマン・サックス証券では投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、目標株価は4300円を継続している。ここ6カ月の株価調整や月次売上高が前年の反動減を受ける今のタイミングは、買いの好機であると判断している。調剤・物販・M&Aという3つの高い成長軸を有しており、持続的に高い成長率が予想できるとしている。今後5年間の年平均営業利益成長率は9%と予想。

<9107> 川崎船 2164 +244大幅反発。モルガン・スタンレーMUFG証券では投資判断を「アンダーウェイト」から「イコールウェイト」に、目標株価も1400円から3400円にまで引き上げた。コンテナ統合会社「ONE」がけん引する格好で、海運セクターの21年度は大幅増益が期待できるとみている。ONEの競争力の高さは十分に織り込まれていないとして、業界判断「Attractive」を再強調。同社株に関しても割安感は解消とみている。

<7649> スギHD 8300 +380大幅反発。前日に2月の月次動向を発表している。既存店売上高は前年同月比3.0%減と、5カ月ぶりのマイナスに転じている。客単価が同1.1%上昇した一方で、客数は同4.0%減少している。ただ、前年の2月が同20.9%増と急拡大していたため、高いハードルを考えると底堅い状況と評価されているようだ。紙類や除菌類などが特需の反動で大幅な鈍化となっている。

<6363> 酉島製 879 +34大幅続伸。前日に通期業績予想の上方修正を発表している。営業利益は従来予想の17億円から24億円、前期比96.7%増に増額へ。官公需が好調だったほか、中国や台湾などの海外子会社も想定以上に業績が回復したようだ。年間配当金も18円から21円にまで引き上げている。第3四半期累計で1.4億円の水準にとどまっていたため、大幅上方修正にはインパクトが強まっているようだ。

<3161> アゼアス 848 +71大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は5.5億円で前年同期比79.9%の大幅増益となっている。つれて、通期予想は4億円から7.1億円、前期比52.4%増にまで上方修正している。新型コロナウイルスのほか、3年ぶりに発生した鳥インフルエンザへの対応に伴う需要の増加で、防護服・環境資機材事業の売上高が想定を上振れのもよう。また、年間配当金も12円から25円にまで引き上げている。

<9697> カプコン 6750 +290大幅反発。3月31日を基準日とした1対2の株式分割実施を発表している。流動性の向上などを期待する動きが先行へ。また、東海東京調査センターでは投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価も4900円から8500円にまで引き上げている。22年3月期は第1四半期から大型タイトルを投入計画であり、過去最高益の更新が期待できると指摘している。

<4441> トビラシステムズ 1418 -125大幅反落。前日に第1四半期決算を発表。営業利益は1.2億円で前年同期比22.7%の大幅増益となった。上半期は2.4億円で同0.5%の減益見通しであり、順調なスタートとなる形に。主力の迷惑情報フィルタ事業が順調に売り上げを伸ばしている。ただ、新型コロナウイルスの関連詐欺の急増で安全に対する需要が高まり、月間利用者数が大きく増加しているなどとも先に報じられており、上振れ期待は織り込まれていた。

<6981> 村田製 8741 -279大幅安。モルガン・スタンレーMUFG証券では投資判断を「オーバーウェイト」から「イコールウェイト」に、目標株価も11700円から9500円に引下げた。来年度下期には前年同期比で減益に転じると予想。MLCC価格は同じ製品比較では上昇せず、今年の北米スマホ1台あたり売上高は昨年比で減少する懸念があり、株価上昇余地は限定的。来年度営業益は3288億円を予想、約3450億円の市場予想を下回ると見込む。《ST》

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