竣工時に既に満室なビルから、今後のオフィスビルの在り様を考える

2021年1月21日 08:19

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「ヒューリックJP赤坂ビル」の外観。(画像: ヒューリックの発表資料より)

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 六本木ヒルズやアークヒルズなど都市型ビルの開発で知られる森ビルが昨年12月23日、「東京23区のオフィス需要に関する2020年調査」の結果を発表した。23区に本社を構える資本金上位の企業を対象に、10-11月に実施したものだという。1727社から回答を得た。以下のような結果が出た。

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★需要: 新たにオフィスを借りる予定がある企業の割合は、例年と大きく変わらず全体の24%。内訳は、「オフィス面を縮小する企業:10%/前年比7ポイント増」「拡大する企業:8%/10ポイント減」。

★理由: 複数回答方式。「賃料の安いビルに移りたい」が、前年比18ポイント増の37%と最多。前年1位だった「新部署設置、業容・人員拡大」は44%から14%に急減。

 森ビルでは「新型コロナウイルス感染症の流行で、経済や業績の先行きが不透明になったため」と分析している。ちなみに「在宅勤務導入済み企業:45ポイント増73%」。「社員の出社率が50%を下回る企業の割合」は現状では24%だが、コロナ収束後も10%と予想されている。コロナ禍を契機に「働き方改革」という新たな道筋が、一定程度の常態化してきていると調査からも読み取れる。

 ところで前記した様な配信の5日前の18日、ヒューリックと日本郵政不動産が共同で開発してきた「ヒューリックJP赤坂ビル(港区赤坂2丁目)」が竣工した。東京メトロ銀座線:溜池山王駅から徒歩2分、千代田線:赤坂駅からも5分という好立地なオフィスビルだ。敷地面積961平方メートル・延べ床面積7973平方メートル・地上12階塔屋1階建ての中規模オフィスビルである。

 詳細はビル名で検索してもらうとして、「働く人にとってウェルネスな空間」をコンセプトにするだけの施策。例えば2階・3階の間には「中間層免震構造」が採用されている。また2階には水害対策用の機械室・機械式駐車場が設置されている。

 そして災害時や停電時の備えとして異系統2回線受電方式が採用されている。かつ万が一両系統からの電力供給が途絶えた場合でも、非常発電機により共有部・専有部の一部に72時間の電力供給の継続が可能な仕様になっている。

 そうした一連の対応が評価され建築環境・省エネルギー機構(CASBEE)から、健康観溢れるオフィスとして最高級「S」ランクの認証を与えられている。

 と同時に驚かされたのは、竣工時には既に事前のリーシングで「満室契約」状況になっていたという点である。

 今後のオフィスビル状況の在り方を展望する時、あるべき1つの方向性が示されていると捉えることができる。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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