テスラのS&P500採用で揺れる株式市場

2020年12月26日 10:32

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●テスラが21日からS&P500採用銘柄に

 米電気自動車大手のテスラがS&P500に採用された最初の取引である21日、同社の株は下落した。テスラ株は今年に入り、700%以上も上昇していたが、21日には一時7%急落した。S&P500も15ポイント近く下落した。

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 テスラ株の時価総額は、S&P500の構成銘柄の中では6番目となっており、S&P500の指数上昇が期待されたが、インデックス投資家にとっては裏切られた形となった。

●2020年躍進のテスラ

 イーロン・マスク氏率いるテスラは、コロナ禍の2020年で最も躍進した企業だろう。

 コロナ禍で自動車業界は、ロックダウン(都市封鎖)の影響等により、操業停止を余儀なくされた。例えばトヨタは4月の販売台数が前年比50%以上落ち込むなど、深刻な影響が出ていた。

 一方、テスラは2020年第3四半期(7-9月期)の生産台数と納車台数が、他社と同じく第2四半期に工場停止していたにも関わらず、過去最多を記録。 7月1日には時価総額でトヨタを抜いたことが話題になったが、期待先行だけでなく、株価だけでなく実体も追いついてきていると見える。

●テスラが株式市場を牽引するか!?

 テスラ株の上昇は緩和バブルとロビンフッド族による貢献が指摘されている。

 今回の下落は、米アップル社が2024年に自動運転車の製造を目指すという報道も冷や水を浴びせた格好となった。

 各国が足並みをそろえるように、2030年頃までにガソリン車の新車販売禁止と電動車へのシフトを明言していることは、EV大手のテスラにとっては追い風になることは間違いない。

 米国工場だけでなく上海工場も本格稼働し、2021年からはベルリンに新工場が完成する予定で、世界への出荷体制が充実し、これからさらにグローバル化は加速していくだろう。

 CEOのマスク氏も5月に「テスラの株価は高すぎる」とツイッターで指摘しているように、過熱感は否めない。

 S&P500全体としても緩和バブルが続きそうだが、過熱感を警戒してテスラが売られることによって、影響を受けることも考えられる。S&P500としては、さらに上振れする期待感と急落するリスクという諸刃の剣を得たことになりそうだ。(記事:森泰隆・記事一覧を見る

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