大丸須磨店、新たな郊外型百貨店目指して2021年3月に第2期改装オープン

2020年12月9日 08:09

印刷

改装後の4階吹き抜けイメージ(画像: 大丸松坂屋百貨店発表資料より)

改装後の4階吹き抜けイメージ(画像: 大丸松坂屋百貨店発表資料より)[写真拡大]

 神戸市須磨区中落合の大丸須磨店は3、4階のリニューアルを行い、2021年3月24日に改装オープンする。3月に実施した1、2階に続く第2期リニューアルとなり、百貨店カテゴリーの圧縮、効率化と神戸市立名谷図書館のオープン、地域密着型のテナント導入で百貨店冬の時代を乗り切れる郊外型百貨店の新モデルを目指す。

【こちらも】大船駅前再開発の商業施設「グランシップ」、三越伊勢丹が2021年7月出店へ

 第2期リニューアルでは、3階を美容・健康と暮らしにまつわるフロア、4階を学びや癒しのフロアと位置づけた。3階では自然派化粧品の「ハウスオブローゼ」、「メガネのオクルス」、寝具・タオルの「ねむりのアトリエ&タオル美術館」など6つのテナントが10月に先行開業したほか、リラクゼーションの「ナチュラルガーデン」、「佐々木歯科」が開業する。

 4階は神戸市立名谷図書館に加え、進学塾の「久保田学園主催河合塾マナビス」、子ども英会話教室の「セイハ英語学院」などが登場する。名谷図書館は蔵書が一般書・雑誌で約3.5万冊、児童書で約1.5万冊。読み聞かせやお話し会で利用する「親子で使えるおはなしの部屋」や飲食可能なキッズコーナー、約130の座席が設けられる。

 大丸須磨店は神戸市営地下鉄西神山手線の名谷駅前にある商業施設須磨パティオ1~4階に入居している。開業は1980年で、店舗面積約1万3,000平方メートル。当初は別会社のダイマル須磨店が運営していたが、2001年に直営化され、神戸市中央区明石町にある大丸神戸店の分店となった。

 しかし、近年は他の郊外型百貨店が売り上げの減少から相次いで閉店するなど、店舗を取り巻く環境が厳しくなってきた。このため、開業40周年を機に第1期リニューアルを行い、1階の食品売り場の強化や2階のファッション・雑貨売り場の再編などを進めていた。

 今後は地域コミュニティの場所ともなる図書館のオープンにより、名谷エリア全体の活性化を図る拠点になるとともに、店舗を地域の人たちの暮らしを豊かにする場所にしたいとしている。(記事:高田泰・記事一覧を見る

関連記事