米国株式市場は追加経済対策導入を織り込み済み

2020年10月12日 17:06

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記事提供元:フィスコ


*17:06JST 米国株式市場は追加経済対策導入を織り込み済み
 トランプ政権は10月9日、新型コロナウイルスの感染拡大による経済情勢の悪化に対応するため、追加の経済対策を再提示した。報道によると、経済対策の規模は当初計画の1.6兆ドル規模から1.8兆ドル程度に増額されている。中小企業と航空会社の雇用維持策や失業給付の積み増しが盛り込まれている。ただし、10月9日に行われた協議では合意に至らず、追加経済対策が実際に導入されるのは2021年以降になるとの見方は少なくないようだ。

 ムニューシン財務長官と電話協議を行ったペロシ下院議長の報道官によると、ウイルス撲滅ヘの戦略的な計画で合意に至らず、協議を継続するようだ。一方、共和党のマコネル上院院内総務は「追加対策を大統領選挙までの3週間で発動するのは難しい」と指摘している。市場関係者の間では、一定規模の追加経済対策は必ず導入されるとの見方が多いものの、米国株式市場は追加経済対策の導入をほぼ織り込んでいるため、「市場予想を上回る大規模なプランでない場合、調整的な株安となる可能性がある」との声も聞かれている。《MK》

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