イオン、ウエルシアHD、イオンFSなど/本日の注目個別銘柄

2020年10月8日 16:50

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記事提供元:フィスコ


<8267> イオン 2840.0 -99.5大幅反落。前日に上半期決算を発表、営業利益は339億円で前年同期比60.7%減となったが、第1四半期の126億円の赤字に対して6-8月期は465億円の黒字に転じた。GMSが回復しているほか、ディベロッパーも減益率が縮小の格好に。会社計画レンジの上方で推移とされているもよう。順調な収益回復は確認される形だが、前日にかけて株価は高値更新基調が続いていたことで、一旦は出尽くし感につながったようだ。

<3141> ウエルシアHD 4335 -75反落。前日に上半期決算を発表、営業益は265億円で前年同期比44.0%増、従来計画の198億円を大幅に上回った。感染症予防対策商品や食品などの需要増加で既存店売上高が好調に推移したもよう。一方、通期予想は388億円から433億円に上方修正したが、実質的に下半期は下方修正の形となった。また、9月の既存店売上高は前年同月比6.3%減、駆け込み需要反動の影響強いが、マイナス転換をネガティブ視。

<3186> ネクステージ 1475 +116急伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断「バイ」を継続で、目標株価を1500円から1800円にまで引き上げている。大型店出店による中古車小売市場でのシェア拡大に注目しており、台粗利改善によって稼ぐ力は一段と高まってきていると指摘。20年11月期営業利益は会社計画の30億円、市場予想の56.5億円などを上回る61億円を予想、増益を確保すると見込んでいる。

<6552> GameWith 592 -79急落。前日に第1四半期決算を発表、営業損益は0.7億円の赤字となった。単独ベースでの前年同期は1.3億円の黒字。また、未定としていた通期業績予想を公表、営業損益は4.2億円の赤字とし、前期比8.2億円の損益悪化を見込む。「ゲーム攻略」における広告単価の下落、新作ゲームのリリース遅延などの影響が見込まれるほか、広告宣伝費の負担などが響くもよう。想定以上の収益悪化と捉えられる形になっている。

<6675> サクサ 1328 +234大幅反発。連結子会社サクサシステムアメージングでの不適切な会計処理に関わる疑義について、特別調査委員会の調査報告書を受領と発表している。10月12日までに前期の有価証券報告書および今第1四半期報告書の提出ができなかった場合、上場廃止となるリスクがあったが、調査報告書を受領したことで期限内の提出が可能になるとみられ、安心感が強まる展開となっている。

<1448> スペースバリューHD 585 +46大幅反発。固定資産の譲渡による特別利益の発生、それに伴う業績修正を前日に発表している。ホテル開発事業からの撤退方針に基づきホテル開発用地を譲渡、譲渡益7.3億円を計上することで、21年3月期純利益を15億円から25.8億円に上方修正している。本業ベースでの業績計画は据え置いているが、配当原資の増加や「本業回帰」の進展としてポジティブに捉えられているようだ。

<4343> イオンファン 1957 +175大幅続伸。前日に上半期の決算を発表、営業損益は58億円の赤字、第1四半期の41.4億円の赤字に対して、6-8月期は16.6億円の赤字となった。店舗休止損失などコストの一部は特別損失にも振り返られており、赤字の縮小傾向に大きなサプライズはないものの、6-8月期はコスト削減が奏功して中国事業が黒字転換しているもようで、ポジティブに評価する動きが優勢となっているようだ。

<8570> イオンFS 1095 +36大幅続伸。前日に上半期の決算を発表、営業利益は77.7億円、第1四半期9億円の赤字に対して6-8月期は86億円の黒字に転じている。貸倒関連費用などが第1四半期と比べて改善しているようだ。会社側の通期計画は100-200億円のレンジ予想であり、第2四半期の水準が続けばレンジ上限水準の上振れも期待できる形に。想定以上の収益回復ペースの速さを映して、配当水準の早期回復なども視野に入る。

<9107> 川崎船 1329 +64大幅続伸。UBS証券では投資判断を「セル」から「ニュートラル」に格上げ、目標株価も500円から1260円にまで引き上げている。業界内でも相対的に依存度の高いコンテナ船事業の黒字が当面続くとみて、業績予想を上方修正している。21年3月期経常損益は従来の230億円の赤字から40億円の黒字に増額している。なお、UBS証券では日本郵船<9101>の投資判断も「バイ」に格上げしている。《US》

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