オリンパス、カメラ事業を売却へ 発表を受けて株価は続伸

2020年6月25日 17:54

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 オリンパスは24日、映像事業を分社化して日本産業パートナーズ(JIP)に売却すると発表した。デジタルカメラなどを含む映像事業を新会社に承継したうえで、株式をJIPに譲渡する。正式な契約は9月30日までに締結し、2020年中に取引を完了することを目指している。売却予定額は発表されていない。

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 2019年に創業100年を迎えた光学・電子機器メーカーのオリンパスは、カメラのメーカーとしても知られている。1936年に同社初のカメラを発売して以来、キヤノンやニコンなどと並んで業界の一角を担ってきた。デジタルカメラへの素早い対応やカメラの小型化など、市場の動向に合わせた商品開発を進め、カメラ市場において一定のブランドを確立している。

 しかし、技術の進歩により近年のカメラ市場は大きな変化を迎えている。スマートフォンなどの内蔵型カメラが主流になる中、単体のカメラを手に取る消費者が減少。手軽に写真を撮影することを求める層に向けた商品展開が中心のオリンパスは、苦境に立たされていた。もともと高い評価を得ていたミラーレス部門でも近年はシェアが減少し、映像事業としては3期連続の営業損失を計上している。

 売却先のJIPは、「VAIO」ブランドで展開されていたソニーのパソコン事業を再生させた実績などを持つ投資ファンド。オリンパスは、JIPのもとで映像事業を展開することが「映像事業の自律的かつ持続的な成長を実現」するためにより相応しいと判断した。黒字化が見込めるように構造改革を進めたうえで、分社化を行うとしている。

 映像事業の研究開発や製造は、売却後も新会社が引き続き進める。製品のカスタマーサポートも継続される予定。

 オリンパスはかねて内視鏡などの医療機器に強みを持っており、2016年からは医療分野のトッププレイヤーを目指すという目標を掲げていた。映像事業を切り離すことで、今後は医療分野にさらに注力していく。

 市場はオリンパスの発表をおおむね好意的に受け止めている。映像事業の売却を好感し、株価は急伸。約4カ月ぶりの高値となった。(記事:万嶋せら・記事一覧を見る

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