ブラックホールから放出されたジェットを撮影 NASA

2020年6月2日 07:45

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「MAXI J1820+070」の位置と撮影されたジェット。(c) X-ray: NASA/CXC/Université de Paris/M. Espinasse et al.; Optical/IR:PanSTARRS

「MAXI J1820+070」の位置と撮影されたジェット。(c) X-ray: NASA/CXC/Université de Paris/M. Espinasse et al.; Optical/IR:PanSTARRS[写真拡大]

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 NASAのチャンドラX線天文台によって、ブラックホールからジェットが放出される様子が撮影された。

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■ブラックホールのジェット

 ブラックホールは強い重力で周囲の物質を吸い込むが、その一方で光速に近い速度により周りの空間に物質を噴出させているものがある。これはジェットと呼ばれており、これがブラックホールによってどのように駆動されているのか、なぜ物質が放出されるのかは宇宙物理学における最大の謎となっている。

 宇宙最大の爆発現象と言われるガンマ線バーストも、ブラックホールジェットが引き起こすものと言われている。ジェットが放出されるメカニズムとしては以下のような仮説が考えられている。

 ブラックホールには事象の地平面という、中に入ると重力が強力すぎて光も出られないという領域がある。事象の地平面から少し離れた外側では、物質は公転可能で、これらの物質は降着円盤というリング状の構造を形成している。超高速で回転しているため、互いの摩擦により高温になっている。

 降着円盤の物質が、ブラックホールの極方向に伸びる磁力線にそって極の方向に放たれることで、ジェットが発生するというものだ。

■今回の観測

 パリ大学のMathilde Espinasse氏らによって、地球から約1万光年の距離にある「MAXI J1820 + 070」と呼ばれるX線天体が観測された。「MAXI J1820 + 070」はブラックホールとその周囲をまわる伴星で構成されていると考えられており、ブラックホールの質量は太陽の約8倍と見積もられている。

 2018年11月から2019年6月にかけての4回の観測では、ブラックホールから互いに反対方向に移動していくジェットが確認された。これら2つのジェットの総質量は、ハレーすい星の質量の1千倍と見られている。

 NASAの発表では「MAXI J1820 + 070」のような天体の観測によって、恒星質量のブラックホールから放出されるジェットをより深く理解できるという。(記事:創造情報研究所・記事一覧を見る

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