英語脳の構築は英文を大量にインプットすることから

2020年5月11日 07:18

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 英語を意のままに操れるようになる第一歩として提案したいのが、基本的な英語表現を文章単位で体に落とし込んでいく方法だ。実際、英語をある程度使いこなせるようになった人の多くが実践している。日本語を介さずに英語で思いを表現するための下準備として、ぜひ取り入れてもらいたい。

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■意識せずとも英語を操れるレベルに

 私たちが母国語である日本語を使う場合、単語を一語一語意識したり、語順や発音を気にしたりするようなことはない。何か難しいことを表現しようとしてふと意識することはあるが、日常のシーンではほぼ無意識で言葉を操っていると言ってよいだろう。

いちいち単語や語順、その発音などを意識していては会話を成り立たせることすらできない。英語を操る場合も、日本語のように意識せずにできるレベルまで持っていきたいところだ。

 もちろん最初から無意識に英語を使うことなどできない。最初は単語単位でスタートし、次にフレーズひとかたまりで扱えるようになり、最終的に文章単位でも特に意識せずに使いこなせるようになるのが目指すべきレベルだ。

そのためには、基本的な英文を大量に覚えることが役に立つ。何百もの英文をリピーティングやシャドーイングなどを繰り返しつつ徹底的に覚え、いつでも自由に扱えるレベルに仕上げておくと、英語で表現できる世界が格段に広がるだろう。

■収録英文500本以上の音声付き教材がおすすめ

 身に付ける英文をどうやって用意するかだが、初心者には市販の教材がよいだろう。ただし、あまり難解でない英文が500本以上収録されていることと、その音声を確認できることを教材の条件としたい。たとえば、日本語を見てそれを瞬時に英語に変える学習で有名な、『瞬間英作文』シリーズ(森沢洋介著)などがおすすめだ。

 瞬間英作文については、英語を発する前に日本語で考えるプロセスが生じるため、英語脳を作ることには役立たないという批判もある。それを気にして、瞬間英作文という学習法をあえて避けているという人もいるのではないだろうか。

 ただ、ここで紹介している理由は、日本語を見て英語に直していくという瞬間英作文のためではなく、意味のわかる英文を大量にインプットするための教材として入手しやすいからである。だから、日本語があることにそれほど神経質になる必要はない。パラパラめくってみて自分のレベルに合ってそうと思う教材なら何でもよいのだ。

 教材を用意したら、あとは英語の音声を手本にシャドーイングを繰り返すのみだ。単語や文法、発音は分断できるものではないので、こうやって文章単位でシャドーイングしながら丸ごと覚えるのがよい。地道な作業なので根気は必要だが、こうしたコツコツとした作業なしには英語を自由に使いこなせるようにはならないのである。(記事:ムロタニハヤト・記事一覧を見る

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