ノジマ、多角的デジタル化推進で業績拡大へ

2020年5月7日 16:49

小

中

大

印刷

 ノジマは5月1日、新型コロナウイルス感染対策として、医療従事者向けに、サージカルマスク200万枚、防護服400着を自治体を通じて寄付すると発表した。更に子会社のニフティを通じて、小学校などでのオンライン教育実施のネットワーク通信料の支援も進める。各種支援に伴う支援総額は、約1億円を予定している。

【こちらも】ドンキ展開のPPIH、グローバルな製販一貫体制確立で売上高3兆円へ挑む

 ノジマは1959年、神奈川県で「野島電気工業社」として創業。1962年には全国初のオーディオ、ビジュアル、コンピュータを主体とするAVC専門店を出店。1994年には携帯電話の各通信キャリアを一堂に集めたでんわのデパート「でんわ館」、日本IBMと連携して平日夜間営業のパソコンアウトレット専門店「PC-BUYKING」を日本で初めて出店した。2019年2月には、東南アジアで家電・IT商品、家具を販売し年商約544億円のCourts Asia Limited社を子会社化している。

 2019年3月期の売上高は5,131億円。事業別の構成比は、AVCなど家電販売、Yモバイルショップ、インターネット販売などのデジタル家電専門店運営事業が42.5%、子会社ITXのドコモ、au、ソフトバンク主要3キャリアショップ運営事業が46.4%、子会社ニフティのインターネット事業が9.8%、全社調整その他が1.3%を占めるノジマの動きを見ていこう。

■前期(2019年3月期)実績

 前期売上高は5,131億円(前年比2.2%増)、経常利益は前年よりも31億円増の210億円(同17.3%増)であった。

 経常利益はすべての事業で増益となった。内訳は、Webサービス拡充のために分社化したニフティライフスタイル、ニフティネクサスの好調によりインターネット事業で20億円。エアコンや冷蔵庫などが好調で前年子会社化したニフティとの相乗効果によりネット販売が増えたデジタル家電専門店事業が7億円。主力のITX社の体制強化によりキャリアショップ事業が3億円、全社調整その他が1億円の増益であった。

■今期(2020年3月期)見通しと推進戦略

 今期第3四半期(4-12月)累計実績は、Courts社の子会社化による海外売上高361億円、経常利益3億円が寄与して、売上高3,946億円(前年同期比4.5%%増)、経常利益191億円(同17.9%増)に。その中、今期は売上高5,508億円(前年比7.4%増)、経常利益は5年連続最高益更新となる212億円(同0.7%増)を目指して、多角的デジタル化戦略を推進している。

●1.デジタル家電専門店事業の更なる成長

 ・市場の変化に対応、電子プライス(棚札)とQR決済の全店導入。

●2.キャリアショップ運営事業の質向上による変化への対応

 ・携帯端末台数減少の市場の流れに対応し、プラン変更などのアフターサービス充実。

 ・グループとITX社の本部機能を一体化し、接客の質向上推進と既存店舗のリニューアル推進。

●3.ニフティとのシナジー創出

 ・グループ内のシナジー向上を目指してIOT商品の開発、店頭でのプロバイダ案内強化。

 ・不動産、求人の斡旋などを扱うニフティライフスタイル、ニュース、生活情報提供のニフティネクサスの分社化による収益拡大。

●4.海外展開

 ・カンボジアの子会社黒字化達成とCourts社子会社化に伴う海外展開の強化。

●5.スルガ銀行の株式取得

 ・2019年10月にスルガ銀行の株式18.5%を取得して筆頭株主に。新しい金融サービスの提供による地域貢献を推進。

 ノジマは創業以来デジタル化推進により大きく成長し、1984年から毎年当期利益の1%又は経常利益の0.4%を限度として地方自治体へ寄付を続けている。今後のノジマの活躍に期待したい。(記事:市浩只義・記事一覧を見る

関連キーワードソフトバンクNTTドコモIBMニフティスルガ銀行新型コロナウイルスノジマ

広告

財経アクセスランキング