孫氏は第2のウィワーク化が危惧される「OYO問題」を回避できるか!?

2020年3月12日 07:16

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(画像: OYO TECHNOLOGY&HOSPITALITY JAPANの発表資料より)

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  ソフトバンクグループ(SBG)の総帥:孫正義氏は、表面化してきた難題「第2のウィワーク:OYO問題」を回避できるのだろうか。

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 OYO(オヨ)は、2013年にインドの青年実業家:リテシュ・アガルワル氏が大学を中退し18歳で設立した、ホテルチェーン。個人経営で品質もバラバラの低価格ホテルをフランチャイジー方式でチェーン化、2年後の15年にはインド最大のホテルチェーンとなり直後から世界展開を開始。現在、世界で30万室余りを運営している。

 進出地域の宿泊データをAIで常時分析し価格設定をするなど「新たな手法を駆使した成長性の高いホテル」と絶賛した孫氏が、SBGが運用するファンドから約1100億米ドルを投じ大株主の座に就いている。

 現在OYOとSBGの間では日本市場で2つの提携事業が展開されている。1つは「日本法人:OYO ホテルズジャパン」。1つはSBG傘下のヤフーと合弁で設立されたオヨテクノロジー&ホスピタリティジャパンが運営する「OYO LIFE」。その双方で「問題」が持ち上がっている。

 OYOホテルズジャパンでは、フランチャイジー(FC)との間での「約束が違う」という軋轢が表面化。FC間で「集団訴訟」の動きが聞かれ始めている。

 「約束」とは「月間の売上高の10%を徴収する。その代わり最低保証額を設定。月間の売上額が保証額に達しない場合は、差額を補填する」というもの。こうした契約に基づき昨年11月末までに184の中小ホテルが契約を結んだ。

 だが今年に入り一転「最低保証は今後ゼロにする」に一方的に転換。「最低保証があるというので(AIが設定した)宿泊料が安くても我慢してきた。それをゼロにというのでは潰れるのを待つに等しい」と、既に契約解除組も続出しているという。日本法人側の説明も「戦略の変更は常にあり、最低保証に対する考え方も変わり続けている」と、要領をえない。

 OYO LIFEでは、勝瀬博則CEOが1月15日付けで退任・退社。グロース(成長)統括責任者だった山本竜馬氏がCEOに就任した。OYO LIFEの業務は、マンション等の借り上げ物件を「家具付きマンスリー賃貸住宅」として「敷金・礼金・仲介手数料なし」で「物件検索から契約までスマホで完結する」というもの。

 事情通は「賃料は同エリアの同等物件に比べ、2-3万円高い。敷金・礼金・仲介料が上乗せられるからだ。計算上、1年以上の居住では割高になる」とする。色々な口コミ情報もあるが、ここではおく。

 だが1月末の借り上げ物件数:約7000戸に対し利用者数は約4000人。稼働率目標としてきた80%~90%に程遠いのが現実。山本氏は「拡張路線(新規借り入れ増)を辞め、収益性を重視する」としている。先の事情通は「今回の人事には孫氏の陰がちらつく」とした。

 孫氏は、OYOへの投資を第2のウィワークにすることはできない。が、「右から左に改善が進むとは思えない」(前出の事情通)とする指摘が多いのは事実である。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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