大和ハウス、米国で商業施設運営へ カリフォルニア州に第1弾取得

2020年2月20日 16:23

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大和ハウス工業が運営を始めた商業施設「トレード」(大和ハウス工業発表資料より)

大和ハウス工業が運営を始めた商業施設「トレード」(大和ハウス工業発表資料より)[写真拡大]

 大和ハウス工業は米国で商業施設を運営する新事業に乗り出すことを決め、第1弾としてカリフォルニア州アーバイン市の商業施設「TRADE(トレード)」を取得し、運営を始めた。今後、現地法人のダイワハウステキサスを通じ、商業施設、賃貸用不動産などの購入、開発を進め、2022年3月期に売上高1,550億円を目指す。

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 トレードは、木造一部鉄骨平屋建て約3,000平方メートル。1989年に建築されたが、2017年に大規模改修を済ませている。すしやラーメンなど日本食を含むレストラン16店とマッサージ、ネイルサロンといったサービス店舗15店の計31店が入居し、主に近隣のオフィスワーカーらが利用している。

 施設の管理運営は全米大手の不動産会社リンカーングループに委託した。大和ハウス工業は今後、日本で4,000社以上のテナント企業と取引経験を持つことを生かし、空きテナントが生まれれば日本企業の誘致を進め、近隣の商業施設との差別化を図る方針。

 アーバイン市はカリフォルニア州南部のロサンゼルス市とサンディエゴ市のほぼ中間に位置する、人口約28万人の都市。暖かい気候と治安の良さから、この8年間で約7万人も人口が増えている。カリフォルニア大学アーバイン校など多数の教育機関が立地する教育都市としても知られている。

 トレードはカリフォルニア大学アーバイン校から3キロ余りのオフィス街にあり、住宅街とも接している。オフィスワーカーや近隣住民だけでなく、学生の利用も期待できる。

 大和ハウス工業は2011年、台湾に事務所を設立し海外でショールームや飲食店など流通店舗の運営を始めたが、カリフォルニア州では日本企業の出店意欲が高いことに目をつけ、本格的に進出することを決めた。2022年3月期には米国、アジア、オセアニアを合わせた海外全体で4,000億円の売上高を目指す。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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