【特集】SOX、長期金利上昇関連株をメーンに地政学リスク関連株に注目

2019年12月16日 10:13

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 「掉尾の一振」に第2ラウンド、第3ラウンドがあるとしたら、ターゲットは、前週末は反落したが、なお高値水準にある米国のSOX関連株と長期金利上昇関連株をメーンに、万が一北朝鮮が暴発したときに備える地政学リスク関連株である。買い出遅れた投資家の買い出動や売り方の買い戻しも予想され、仕掛け好機と期待したい。=参考記事

■なお高値水準のSOX関連株とリスクオンの長期金利上昇関連株がメーン

 SOX関連株は、上場来高値を更新した東京エレクトロン<8035>(東1)や13日に日経平均株価への寄与度が大きかった信越化学工業<4063>(東1)、TDK<6762>(東1)、アドバンテスト<6857>(東1)、京セラ<6971>(東1)などの主力株が中心になり、この高人気が関連株買いの加速要因となることが想定される。ということは、関連株は出遅れ株探し、出遅れ株買いと伝播することが有力となる。PER評価が市場平均を下回る関連株をコード番号順にあげるとRS Technologies<3445>(東1)、JSR<4185>(東1)、岡本工作機械製作所<6125>(東2)、野村マイクロ・サイエンス<6254>(JQS)、芝浦メカトロニクス<6590>(東1)、アルバック<6728>(東1)、アオイ電子<6832>(東2)、日本電子材料<6855>(東1)、アバールデータ<6918>(JQS)などとなる。配当利回りも野村マイクロの3.28%を筆頭に市場平均を上回る2%台となる銘柄も数多く、より出遅れ感を強めている。

 長期金利上昇関連株は、前週末に年初来高値を更新した三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>(東1)や三井住友フィナンシャルグループ<8316>(東1)などのメガバンクが、究極の出遅れ株となるが、地銀株が強含む展開も想定される。地銀株のなかにはPERが1ケタ台、PBRが0.1倍の評価にとどまっている銘柄も多く、これも浮上しそうだ。低PER10銘柄を上げると2倍台のふくおかフィナンシャルグループ<8354>(東1)のほか、千葉興業銀行<8337>(東1)、高知銀行<8416>(東1)、宮崎銀行<8393>(東1)、西日本フィナンシャルホールディングス<7189>(東1)、広島銀行<8379>(東1)、東京きらぼしフィナンシャルグループ<7173>(東1)、フィデアホールディングス<8713>(東1)、山口フィナンシャルグループ<8418>(東1)、富山第一銀行<7184>(東1)などと続く。このうちフィデアホールディングスのように今3月期業績を中間業績、通期業績とも相次いで上方修正したケースもあり、業績上ぶれ期待も高めそうだ。

■年末年始の万が一の不測事態に備え地政学リスク関連株にも保険買い

 一方、地政学リスク関連株は、北朝鮮の金正恩労働党委員長が、トランプ大統領にクリスマスプレゼントを強要するなど、米国・北朝鮮の非核化交渉がトランプ政権に唯一残る不透明材料として潜在しており、万が一の暴発、不測事態を懸念する保険買いが続いている。防護服のアゼアス<3161>(東2)、発煙筒の細谷火工<4274>(JQS)、小銃の豊和工業<6203>(東1)、機雷の石川製作所<6208>(東1)、防衛機器の東京計器<7721>(東1)などが定番銘柄であり、年末年始の冷や水トラブルに備えたい。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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