JDI、過去の決算で不適切会計の可能性 着服で解雇の元幹部が主張

2019年11月28日 11:58

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■着服により懲戒解雇の元経理幹部が不適切会計を主張

 ジャパンディスプレイ(JDI)(6740)は27日、元従業員から過年度にわたり不適切な会計処理を行っていたという旨の主張を受けたことを公表した。この元従業員は、経理担当の幹部だったものの、14年7月から18年10月にかけ約5億7,800万円の着服を行ったとし、18年12月に懲戒解雇されている。19年8月には警視庁に業務上横領容疑で刑事告訴されている。

元従業員は、不適切会計処理は当時の経営陣より指示を受け行ったという旨の主張を行っているという。同社では、元従業員の解雇処分以降に入念な精査を行い、「適切な会計処理が行われてきたと考えて」いるとしたものの、監査法人の協議の上で調査を開始。今後は、外部の専門家による調査も行うとしている。

JDIは、20年3月期2Q決算の最終損益が1,086億7,200万円の赤字となり、1,016億1,200万円の債務超過状態。抜本的な立て直しのために支援先との交渉に動いているが、今回の事態の推移次第では、更に見通しが悪くなりそうだ。

■ソニー・東芝・日立の中小型液晶ディスプレイ事業の統合

 JDIは、日本の大手電機メーカーの「液晶事業」が寄せ集まり誕生した「日の丸液晶隊」企業である。以前より統合によって集約していたソニー・東芝・日立の液晶子会社が、産業革新機構の主導で経営統合し2012年に誕生。スマートフォン向け液晶ディスプレイでは出荷量シェア世界2位、出荷金額シェアでは1位(2018年度シェア)となっている。

 2014年3月に東証一部に上場したものの、上場後すぐの4月に下方修正を発表し、市場の期待を裏切った格好となった。公募価格である900円を1度も上回ること無く、19年11月27日の終値は71円となっている。業績悪化の影響を受け、自社工場の閉鎖や大規模なリストラによって再建への道筋を模索している。

■金融支援を仰ぐも二転三転で苦境に

 19年4月に台中3社(台・TPKHD、台・CGLグループ、香・オアシスマネージメント)より最大800億円の出資を受けることを発表したが、6月にTPKHDより見送りの連絡を受けるなど交渉が破談。その後、主要取引先であるアップルや投資ファンドからの支援を取り付けるべく動いているが、財務面の再建への道までは程遠い状況だ。

 11月21日に元従業員の横領について刑事告訴を行ったと発表したばかりだが、不適切な会計処理の可能性を示唆されている今、全容解明が望まれる。今後の同社の発表には注目したいところだ。(記事:拓蔵・記事一覧を見る

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