MS&AD、グループ総合力の発揮と海外事業の強化で世界トップ水準を目指す

2019年11月18日 17:17

小

中

大

印刷

 MS&ADインシュアランスグループホールディングスの三井住友海上とあいおいニッセイは11日、コミュニケーションアプリ「LINE」を活用したロードサービスの提供を開始したと発表した。

【こちらも】住友商事、新たな価値創造への挑戦により持続的成長を目指す

 近年ロードサービスの出動要請が急増しており、契約者がトラブルになった場合、LINEを活用して簡便にロードサービスを要請できる業界初のサービスである。自動車保険加入者がロードサービス費用特約をセットし、LINEで友だち追加登録することにより、トラブル時に簡便にロードサービス要請が可能となる。

 MS&ADは、三井住友海上グループホールディングスとあいおい損害保険、ニッセイ同和損害保険が2010年に経営統合して誕生した持株会社である。1893年設立の三井住友海上、1897年設立の千代田火災、同和火災海上など多くの保険会社が合併・統合を繰り返して誕生してきた会社で、MSは「三井住友」、ADは「あいおいニッセイ同和」から名付けている。

 国内損害保険事業、国内生命保険事業、海外事業、金融サービス事業、リスク関連サービス事業と5つの分野でグローバルに事業を展開するMS&ADの動きを見ていこう。

■各社共通の経営数値目標としてグループ修正利益を設定

 損害保険会社として当期利益と台風、地震等に対する異常危険準備金の繰入、のれん代などの償却、非連結会社の持分利益の影響を考慮し、次の式によりグループ修正利益を各社共通の経営数値として算定している。

 グループ修正利益=当期利益 + 異常危険準備金等繰入額 - のれん代等 + 非連結持分利益

■前期(2019年3月期)実績と今期見通し

 前期の売上高にあたる、損害保険の正味収入保険料は3兆5,004億円(前年比1.6%増)、生命保険の生命保険料は1兆5,999億円(同6.1%増)に、グループ修正利益は前年よりも111億円減の1,898億円(同5.6%減)であった。

 グループ修正利益減少の主な要因としては、国内損保で自然災害頻発の影響により1,409億円、国内生保で9億円の減益に対し、前年、欧州でロイズ再保険事業を統合した損失によりグループ修正利益が1250億円の赤字になった反動により、1,304億円の増益があった。

 今期は損害保険の正味収入保険料3兆5,240億円(同0.7%増)、生命保険料は1兆5,250億円(同4.7%減)、グループ修正利益2,630億円(同38.6%増)を見込んでいる。

■中期経営計画(2019年3月期~2022年3月期)による推進戦略

 世界トップ水準の保険、金融グループの実現に向けてグループ修正利益3,500億円(対前期比84.4%増)を目指して、次の戦略を推進する。

●1.グループ重点戦略

 ・グループ総合力の発揮: 5つの事業分野の役割分担を見直し、商品、事務、サービスの連携と共同化を推進。
 ・デジタライゼーションの推進: 契約、保険金支払いなど業務プロセスのデジタル化、AIを活用したチャンネル競争の高度化。

●2.事業分野別戦略

 ・国内損保: 国内最大のスケールを生かして新種保険の拡大による成長、2022年修正利益1,820億円(同23.9%増)。
 ・国内生保: 顧客ニーズに対応した商品の開発と損保チャンネルの活用、修正利益450億円(同42.4%増)。
 ・海外: 成長ドライバーとして販売チャンネル拡大、パートナーとの提携強化、修正利益1,170億円(同2,066.7%増)。
 ・金融サービスとリスク関連サービス: グループ各社との連携強化と他業種とのアライアンス、修正利益60億円(同3.4%増)。

 社会リスクの巨大化が進む中、活力ある社会の発展を目指すMS&ADの動きに注目したい。(記事:市浩只義・記事一覧を見る

関連キーワード三井住友海上地震台風

広告

財経アクセスランキング