海底地下の金属資源は「2階建て」構造になっている 京大などの研究

2019年10月30日 17:02

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研究で提案された「2階建て」の熱水鉱床の形成メカニズム。(画像:京都大学発表資料より)

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 いま、海底の金属資源が注目されている。一説には2050年までに陸上の金属は枯渇すると言われる中、ほぼ手つかずの資源である海底鉱床の研究が進められているのだ。まだ未知の部分が多く残る分野ではあるのだが、今回、海底の金属資源は地下で「2階建て」の構造になっているということを、京都大学などの研究グループが明らかにした。

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 研究に参加しているのは、京都大学の小池克明教授、兵庫県立大学の後藤忠徳教授、海洋研究開発機構の笠谷貴史グループリーダー、九州大学の辻健教授らの共同研究グループ。

 日本の領海は広い。国土面積は世界で50位以内にも入らないが、領海・排他的経済水域EEZの広さでいえば世界の国々の中で第6位になる。そしてその中に、数多くの海底熱水地域があり、そこには多くの海底熱水鉱床が眠っていると考えられている。

 例えば沖縄沖や伊豆・小笠原海域で既に実際に存在が確認されており、その鉱物資源量は、沖縄沖の海底熱水地域の1カ所のみで数百万トンにも及ぶと考えられるという。

 何分海底のことのため鉱床がどうなっているか、どのように鉱床が形成されるかなどについて謎は多く、従ってどの程度の埋蔵量があるか正確に推定することも現段階では難しいのだが、今回の研究では、海底付近で海中に微弱な電流を流し、それで発生する電圧を受信する海底電気探査という手法が用いられた。

 この研究方法自体このために新たに開発されたものなのだが、その調査の結果によって、海底熱水鉱床の分布や形状をかなり具体的に図像化することができた。

 その特徴としては、海底熱水の噴出孔のあたりには電気をよく通す層があり、それからさらに深いところに、さらにもっと電気を通しやすい層があるという構造になっているという。

 研究の詳細は、Geophysical Research Lettersに掲載されている。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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